顧客対応だけでなく、鉄道の保守点検や工事など専門的な分野まで習熟させ、社員からの問い合わせに回答。社員の業務や教育が円滑に行えるようにする。
JR東日本は8日、鉄道固有の知識を学習した生成AI(人工知能)を自社開発すると発表した。顧客対応だけでなく、鉄道の保守点検や工事など専門的な分野まで習熟させ、社員からの問い合わせに回答。社員の業務や教育が円滑に行えるようにする。令和9年度末の完成を目指す。
JR東では現在、日本語をベースにした生成AIを手がける複数の業者と調整を行っており、最終的にパートナー企業を選定し開発を進める。
AIは鉄道に関する法令、社内規定、各組織で作成しているマニュアルや文献など膨大な資料を学習。過去の工事の図面なども読み込み、工事計画の提案も行えるようにする。
開発の背景には、人手不足や、ベテランの引退に伴い若手への技能伝承が難しくなっていることがある。
JR東ではすでに、生成AIが社員の質問に答えるチャットを開発し、今年6月から全社員が利用できるようにしている。しかし鉄道関連の知識は多岐にわたり、固有の表現や図表を生成AIが理解できていないと精度の高い回答が作れないことが判明。今回の「鉄道版生成AI」の開発に踏み切った。
JR東によると鉄道の専門知識に特化した生成AIは国内初で、導入後には、他の鉄道会社への販売も行う予定。同社では「日本の鉄道インフラ全体が、安全で持続的になるように貢献していく」としている。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授