今年はAI(人工知能)関連の出展が相次ぎ、効果を体験できるコーナーも目立った。
最新ITの展示会「CEATEC(シーテック)2024」が15日、千葉市美浜区の幕張メッセで開幕した。今年はAI(人工知能)関連の出展が相次ぎ、効果を体験できるコーナーも目立った。計808の企業・団体が出展し、18日までの4日間で計10万人以上の来場者を見込む。
今年のテーマは「イノベーション・フォー・オール」。新興企業や研究機関の出展が188と昨年の153を上回った。25周年の特別企画としてAI専門の展示エリアを設置した。AIの活用例が急速に広がる中、展示全体のうち「AI関連が半数以上を占めた」(鹿野清エグゼクティブプロデューサー)。
富士通はバスケットボールや能の動きなどをAIで分析する技術を披露した。来場者がシュートする動きをカメラで撮影し、体の骨格や角度を分析。同社の女子チームの選手の動きと比較し、改善点を指摘してくれる。
生成AIの普及でデータセンターの消費電力が増大し、課題になると見込まれている。TDKは人間の脳をモデルにして消費電力を抑えるAI半導体を展示。従来の半導体のAI処理と比べ、消費電力を100分の1に抑えられるという。
パナソニックホールディングス(HD)はAIカメラを搭載した冷蔵庫を公開した。庫内の野菜の種類や入庫日を自動的に認識。連携するアプリで日持ちの目安を確認できる。使い切るためのレシピも提案する。楠見雄規社長は「暮らしに寄り添うAIの応用を期待している」と話す。
三菱電機は生産現場の作業分析を行うAIを紹介。人手を介さずに作業の改善点などを確認できるため、人員が不足する工場などの生産性向上が期待できる。
シーテックは電子情報技術産業協会(JEITA)が主催。今年は日本自動車工業会が主催する「ジャパンモビリティショービズウィーク」と初めて併催となった。(黄金崎元、清水更沙)
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