東芝がエアバスと提携、水素航空機の超電導モーター共同研究で 2035年の実用化目指す

エアバスは、燃料電池を使って水素を電気に変換し、モーターを回して飛行させる技術を確立させたい考えで、モーターに強い東芝を提携先に選んだ。2035年に水素航空機の実用化を目指す。

» 2024年10月17日 10時13分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 東芝と欧州航空機大手エアバスは16日、水素航空機の開発に向け、超電導モーター技術の共同研究で提携すると発表した。エアバスは、燃料電池を使って水素を電気に変換し、モーターを回して飛行させる技術を確立させたい考えで、モーターに強い東芝を提携先に選んだ。2035年に水素航空機の実用化を目指す。

提携を発表した東芝の竹内努執行役員(右から2人目)、エアバスの幹部ら=16日、東京都江東区(黄金崎元撮影)

 航空機の脱炭素化に向けて、東芝子会社、東芝エネルギーシステムズは19年から超電導モーターの開発を開始。22年に同等の出力のモーターと比べ、10分の1以下の軽量・小型化した超電導モーターを開発した。

 エアバスの子会社、エアバス・アップネクストとの共同研究で、中長距離に対応できる2メガワットのモーターの開発を目指す。

 東芝との提携理由について、エアバスのグゼゴルツ・オムバッハシニアバイスプレジデントは16日に東京都内で開いた記者会見で「超電導モーターや発電の分野の世界的なリーダーで、勝てる技術を作れると思った」と述べた。

 水素航空機は水素を燃焼させて飛行させる方式もある。エアバスは水素航空機の実用化に向けて、川崎重工業や関西エアポートとも連携している。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆