仮想空間に「自分だけの水族館」 IT企業と松竹が新感覚ゲーム、アップルの端末向け

ARは端末を通して見た現実の風景に架空の存在が重なって見えるもので、このゲームでは利用者が自分だけのミニ水族館をつくることができる。ビジョン・プロを使って仕事をしながら、風景の

» 2025年02月28日 11時55分 公開
[産経新聞]
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 拡張現実(AR)と言われる技術を使った娯楽を提供するGraffity(グラフィティ、東京都渋谷区)と松竹は、米アップルのゴーグル型端末「アップル・ビジョン・プロ」を使ったゲーム「クラフトリウム」の提供を始めた。ARは端末を通して見た現実の風景に架空の存在が重なって見えるもので、このゲームでは利用者が自分だけのミニ水族館をつくることができる。ビジョン・プロを使って仕事をしながら、風景の一つとして泳いでいる魚などを観賞することを想定している。

 ゲームではまず、サンゴや流木、海藻を選んで水の中に配置する。いずれも複数の種類があり、何を選んだかによって現れる魚が変わる。魚は小さな熱帯魚から大きなサメまで31種類用意されており、現れた魚は図鑑に登録できる仕組み。

 ビジョン・プロを装着して見ると、ミニ水族館は現実の風景の中にあり、空中を魚が泳いでるように感じる。グラフィティの森本俊亨最高経営責任者(CEO)は、「創意工夫で、自分だけのアクアリウム(水族館)を創り、ワークスペースに簡単に飾ることができる」と説明する。また、部屋全体を水族館のような空間に変えるモードにすると、端末を装着した人が魚たちの世界に入り込んだような非日常体験ができる。

 1月末に無料でアプリの提供を始めた。アップルのアプリストアから入手できる。グラフィティはこのゲームの改良版や次回作などで有料化を検討するという。

 企画などに関わった松竹の井上貴弘取締役常務執行役員は、「普及すれば、ビジョン・プロのような端末で観ていただく映像作品を作る可能性も広がっていくと思う」と話した。

 ビジョン・プロの価格は59万9800円で、普及には値下げや低価格モデルの追加が必要になりそうだ。

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