水素で動く「未来の自販機」 世界初、大阪・関西万博会場のリング下に設置 CO2ゼロ

4月13日に開幕する2025年大阪・関西万博に向け、コカ・コーラボトラーズジャパンは18日、水素を燃料に発電して稼働する世界初の自動販売機を会場(大阪市此花区)に設置し、報道陣に公開した。二酸化炭素(CO2)を排出しない「未来の自販機」として、技術を万博でアピールしたい考えだ。

» 2025年03月21日 13時33分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 4月13日に開幕する2025年大阪・関西万博に向け、コカ・コーラボトラーズジャパンは18日、水素を燃料に発電して稼働する世界初の自動販売機を会場(大阪市此花区)に設置し、報道陣に公開した。二酸化炭素(CO2)を排出しない「未来の自販機」として、技術を万博でアピールしたい考えだ。

大阪・関西万博の会場に設置された、水素で稼働する自動販売機。担当者が手にしているのが水素カートリッジ=18日午後、大阪市此花区

 重電大手の富士電機と共同開発した。会期中を通して1台を万博のシンボルとされる大屋根(リング)の下に設置する。

 自販機は本体と水素が入ったカートリッジを装塡(そうてん)した発電機で構成。水素と空気中の酸素を化学反応させて発電し、バッテリーに蓄電された電気を本体へ送ることで動かす。CO2排出ゼロに加え、消費電力量を通常の自販機と比べて49%減らした。太陽光発電のような天候の影響や設置場所の制限が少ない利点がある。

 水素の調達コストが高いなど課題もあり、普及に向けては水素供給のインフラ整備や、さらなる小型化が必要という。

 同日、現地で設置式が行われ、万博を運営する日本国際博覧会協会の河本健一・企画局長は「未来の水素社会を体験できる」などと述べた。(田村慶子、写真も)

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆