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» 2010年06月24日 11時45分 UPDATE

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:「星に願いを」――なぜ流れ星は地頭力強化の格好の教材なのか? (1/2)

チャンスはいつ訪れるか分かりません。その時のために常に突き詰めて考える訓練が必要。

[細谷功,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。


 タイトルを見て、流れ星と地頭力との間に一体何の関係があるんだろうかと思われた読者の方がほとんどでしょう。その解説をするにあたって、まず地頭力とは何か? それを鍛えるためには普段どういうトレーニングをすればいいかということからお話したいと思います。

「結論から」「全体から」「単純に」考える

 地頭力とは、一言で言えば「結論から」「全体から」「単純に」考えることであるとわたしは定義しました。まず「結論から考える」とは、仮説思考力のことを言います。仮説思考力とは、現時点での手持ちの最善の情報から仮の結論(仮説)を想定してみることです。もちろんこれは最終結論ではなく、その仮説にしたがって情報を収集し、必要であれば当初の仮説を修正しながら結論に導いていくという考え方です。

hosoyabook.jpg 『いま、すぐはじめる地頭力』

 わたしたちは往々にして未知の分野のことを考えるときには「情報を集めたい病」になってしまいますが、これではいくら時間があっても結論は出ません。限られた情報だけからでもまず「結論から」考えることによって、粗削りでも迅速かつ期限内に最善の結論が出せるようになります。

 2番目の「全体から考える」というのはフレームワーク思考力のことです。言い換えると、自分の分かる範囲や見えている範囲だけから発想するのではなくて、まずは対象全体を俯瞰してから考えるということです。人間は往々にして自分の身の回りのことや、それまでの経験や知識をベースにしたよく知っている領域の積み上げだけで物事を考えてしまいますが、それでは本当に重要度の高いことが抜けたり、間違った優先順位で考えてしまったりします。「全体から考える」ことによってこうした「思考の癖」をリセットして全体最適の考え方になれるのです。

 最後の「単純に考える」というのは抽象化思考力のことで、枝葉を切り捨てて幹を見るという考え方です。わたしたちは自分の専門分野になればなるほど、細かいことまでよく見え過ぎてしまって、本来の目的とは関係のないことに心を心をとらわれてしまいがちです。「単純に考える」とは、一歩引いて「要するに何なのか?」と問い掛けることによって、対象とするものの本質に迫っていく考え方のことです。

 「結論から」「全体から」「単純に」考えるという思考回路は、ビジネスの世界では多忙なエグゼクティブに合致した考え方といえるでしょう。スピード重視の意思決定や、短時間で説明をしたりされたりする機会にはこうした考え方が必須であり、読者の皆さんご自身にもこうした思考が必要になるとともに、部下や周囲の方々にもこういう考え方を求めるのではないでしょうか。

 ついつい説明をするときには結論からでなく過程から説明してしまったりするものですが、聞いている方は「結論は何だ!」「あなたの苦労話は聞いていない!」と言いたくなるでしょう。また、全体像のない説明も、多忙で多くのトピックを扱っている人から見ると「今日はどこの話をしてたんだっけ?」ということになります。さらに、必要以上に回りくどく複雑な説明は論外です。「要するに何がいいたいの?」と思わせるからです。

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