連載
» 2013年06月12日 08時00分 UPDATE

ITmedia エグゼクティブ勉強会リポート:よいアイデアを素早く実行して素早く失敗――学習主義で沸き立つ会社になる (1/2)

顧客主導の今、顧客が望む「モノ」を、ものすごいスピードで提供しなければならない。日本企業がグローバルで弱いのは、単純にスピードが遅いため。意志決定と実行が遅いためだ。

[山下竜大,ITmedia]

 アイティメディアが開催している「ITmediaエグゼクティブ勉強会」にビジネスコーチ 代表取締役の細川馨氏が登場。人と組織の目標達成のための実行を支援する「ビジネスコーチ」の第一人者としての経験やノウハウを生かし、ワークショップを交えながら「"『沸き立つ"会社のつくり方 〜世界で勝ち抜く経営者リーダーシッププログラム〜」と題した講演を行った。

沸き立つ会社のマネージメントとリーダーシップ

hosokawa2.jpg 細川馨氏

 「沸き立つ会社とは、"みんなが自発的にアイデアを出し、ワクワクしながら業績を上げる会社"のことである。現在は顧客主導の時代であり、お客さまが望む"モノ"を、ものすごいスピードで提供しなければならない。日本企業がグローバルで弱いのは、単純にスピードが遅いため。意志決定と実行が遅いためだ」と細川氏は言う。

 「社員のアイデアに対し、必ず否定から入る上司がいる会社は沸き立つ会社とはいえない。スピードの遅い会社は多い。ビジネスコーチを通じて改善策を提案しても、その提案に関して社内で1年以上かけて検討を続け、いまだに検討している会社もある。良いアイデアは、みんなで応援し、即実行する。現在は、そういう時代である」(細川氏)。

 沸き立つ会社になるためには、マネージメントとリーダーシップが重要になる。細川氏は、「ワークショップやコーチングを通じ、マネージメントを"見える化"することが重要。ミッション、価値観、行動という"目的"と、ビジョン、戦略、実行という"目標"を見える化し、それが一致している会社はバランスの良い会社である」と言う。

 一方、沸き立つ会社になることを阻害する思考の枠について細川氏は、次のように語る。「自分の経験は正しい、問題は他者にあるという思考である。つまり頭が固くなること。思考の枠を最大限に解放させるには、より高い目標値を設定する。高い目標を掲げることで、イノベーションを加速させることができる」

 例えば前年比105%の目標であれば、少しがんばればできると思ってしまうが、200%の目標になるとかなり頭を働かせなければ達成が難しい。細川氏は、「成功するためには、自分の頭を切り替え、思考の枠を解放して、こうゆうやり方もある、ああゆうやり方もあると考えることが重要になる」と話す。

 「とんでもない発想をすることで、風船が破裂する。破裂したときに、イノベーションが生まれる。頭の堅い人間は"それは無理だ"と否定するが、気にしてはいけない。沸き立つ会社になるためには、失敗を歓迎すること。10戦して1勝9敗でオーケー。その1勝が大きければ成功になる。一番ダメなのは、失敗を恐れて実行しないことだ」(細川氏)。

リーダーが実践すべき「組織成功循環モデル」

 高い目標を達成するためにリーダーが実践すべきなのが、「組織成功循環モデル」である。マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱する組織成功循環モデルは、「関係の質」「思考の質」「行動の質」「結果の質」という4つの質のサイクルで組織に成功をもたらすことが目的。グッドサイクルとバッドサイクルの2つがある。

 グッドサイクルは、お互いを尊重し、一緒に考える「関係の質」の向上から開始。関係の質が向上すると自分で気づき、面白いと感じる「思考の質」が向上。思考の質が向上すると、自分で考え、自発的に行動する「行動の質」が向上し、成果を得ることで「結果の質」が向上する。成果が得られると信頼関係が高まり、さらに関係の質が向上する。

 一方、バッドサイクルは、結果がすべてであり、「結果の質」の向上から始まり。成果が上がらず結果の質が低下すると、対立や押し付け命令により「関係の質」が低下。おもしろくなく、受け身になるため「思考の質」も低下し、自発的、積極的に行動しないため「行動の質」も低下。成果が上がらなくなり、結果の質がさらに低下する。

 「ちょっとした成功をほめることで人は伸びる。いままでと同じことをやっていたのでは、いままで以下の結果しか期待することはできない。そこで常に改善をしていかなければならない。沸き立つ会社になれるかどうかはリーダーしだいである」(細川氏)

       1|2 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

「ITmedia エグゼクティブ」新規入会キャンペーン実施中!!

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

「ITmedia エグゼクティブ」は上場企業および上場相当企業の課長職以上の方が約5500人参加している無料の会員制サービスです。

会員の皆さまにご参加いただけるセミナーや勉強会などを通じた会員間の交流から「企業のあるべき姿」「企業の変革をつかさどるリーダーとしての役割」などを多角的に探っていきます。

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -
世界基準と日本品質を極める Clients First with Innovation & Japan Quality

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆