連載
» 2008年04月21日 04時23分 公開

新世紀情報社会の春秋:音楽販売でのロングテール化に見られる3つの側面 (2/2)

[成川泰教(NEC総研),ITmedia]
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大量生産型の市場が縮小

 つまり、音楽の世界ではいわゆる「ショートヘッド」と呼ばれる大量生産型の市場が縮小しており、それが細分化してより小規模なヒットに移行するとともに、コアな音楽マニアの関心は、ビジネスとの結びつきが弱い超ニッチな領域に移行している。結果、ロングテールの進行は市場全体の量的な成長には、寄与していない状況にある。

 もちろん、メガヒットの背景には優れた才能の出現や社会情勢など、こうしたトレンドとは流れを異にする要因があることは認める。さらに、中国やインドなど消費人口が爆発的に成長している新興国市場で、音楽販売が今後どの様に推移するかも考慮する必要はあるだろう。

往年の「メガヒットバンド」レッドツェッペリンの全曲集もiTunes Storeで買う時代に。

 しかし、それでもやはり従来型の音楽販売ビジネスは、CDから配信への移行が本格化する一方で、その規模を大きく成長させるのは難しいのではないだろうか。それは生活者やアーチストの側でも音楽に対する意識が変化しているからに他ならない。

プロフィール

なりかわ・やすのり 1964年和歌山県生まれ。88年NEC入社。経営企画部門を中心にさまざまな業務に従事し、2004年より現職。デバイスからソフトウェア、サービスに至る幅広いIT市場動向の分析を手掛けている。趣味は音楽、インターネット、散歩。


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