バイラルループ――FacebookからTwitterまで、優れた企業は今どう成長しているのか海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(3/4 ページ)

» 2010年10月27日 08時30分 公開
[鬼塚俊宏,ITmedia]

ホンとヤンは、「Am I Hot or Not」というサイトで多大な広告収益を得ます。しかし実はそれだけで終らなかったのが、彼らのアイデアの素晴らしいところなのです。

 「ホンとヤンはサイト名をHot or Notに変え、写真ホスティングサイト(Ofoto)と提携を結びました。さらに、2つ目のサイトとしてMeet Meを2001年4月に立ち上げました。Meet Meでは、Hot or Notのユーザー同士が月額6ドルで通信し合うことができます。2002年の春までに、Meet Meはメンバーシップ料金で60万ドルの収益を上げました。また、2004年までに、Hot or Notは年間400万ドルを稼ぐようになりました」

 ふたりはさらに、Meet Meというユーザー間の有料のSNSサイトを立ち上げ、メンバーシップ収益でも恐るべき利益を得ていったのです。

 「このようなインターネット上でセンセーションを引き起こすに至ったのは、1つの理由があります。それは、サイトの訪問者が友人にサイトの事を話し、その人がまた友人にサイトの話をし、それが繰り返されたことです。これが「バイラル効果を得る」ということです。2008年、ホンとヤンはHot or Notで2000万ドルの収益を上げました」

 このふたりの成功は、インターネット上の口コミ力に注目し、それを巧みに活用したものでした。若き企業家の発想は、さらなる「バイラル起業」を発展させていくことになります。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆