人は常にさまざまなストレスやプレッシャーに囲まれて生活をしているが、プレッシャーの下でも活躍できる人とそうでない人がいる。ピンチに強くなるための秘訣とは。
この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。
この要約書から学べること
誰もが「ピンチ」に見舞われます。強いプレッシャーにさらされながらも、きちんと仕事をこなす必要のある状況に陥ります。そのようなストレスが大きい瞬間に活躍できる人はほとんどいません。ほとんどの人が行き詰まります。
ニューヨーク・タイムズ誌のコラム執筆者であるポール・サリバンは、ストレスに対処できる数少ない優秀な人が、プレッシャーの下で頼りになる理由は何か研究しています。サリバンはタイガー・ウッズなどのトップアスリートや沢山の勲章を授与された退役軍人、経験豊かな金融機関のトップ、そして成功を収めているトレーダーにインタビューを行い、彼らのヒミツと手法を聞き出しました。本書は面白いものですが、実際の解決策が驚くほど少ないため、読者はピンチの時の強さは、学んで身につけるものではなく生まれつきのものではないかと疑いたくなるかもしれません。それでも、興味深い本書を、プレッシャーの下でいつも行き詰まっていた人や、ピンチに強くなることの意味を知りたい人にお勧めします。
人は常にさまざまなストレスやプレッシャーに囲まれて生活をしています。人ばかりではありません。野生であれば、常に命の危険にさらされるというストレスを感じながら生きています。生命を維持するということは、ストレスとプレッシャーを抱えるということです。
しかしながら、そのストレスに打ち勝つ事もまた人生であり、命が長らえる事にも繋がっていきます。とはいえ、ほとんどの人がストレスやプレッシャーを抱えると平常心を失い、普段であればなんでもないような事にミスをしたり、誤った判断をくだしてしまいます。
では、世界でもトップクラスのアスリートや俳優、そして兵士といったような、まさに本番一発勝負の時に最大限の能力を発揮しなければならない人たちはどうでしょうか? そうした人たちが、「その時」に彼らに掛かるストレスやプレッシャーに負けてしまったらば、もはや、トップクラスとは言われぬ存在になってしまうわけです。どんなピンチが訪れても、重要な決断を素早く下しどんな状況でも活躍できる人でなければなりません。
では、そういう人達はいかに自分に振りかかる「ピンチ」をはねのけ、ストレスやプレッシャーに対して打ち勝っていくことができるのでしょうか?
本書では、そうした「ピンチに強い人」がストレスの多い状況下でいかにして実績をあげることができているか? またそのようになるためには常日頃からどのようなことを心がけているかについて言及しています。
近未来において何が起こるか全く不透明なこの時代においてそうしたノウハウを身につけておくことは非常に大切なことなのではないでしょうか?
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授