ジャック・ウエルチ、マイケル・ジョーダン、本田宗一郎、うまくいく人は何が違うのか。成功者は「運のつかみかた」を知っていた。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
世の中には「ラッキーな人」と「アンラッキー」な人がいます。それは自分がそう自覚する場合もあれば、周囲から見ても明らかにどちらかに見えてしまう場合もあります。そもそもわたし自身、ツイていない少年時代から、成人してツクようになった自分自身は一体何が変わったのだろう? と不思議に思ったのがこの研究の原点でした。
「ラッキー」とは一般に自分ではいかんともしがたい、「棚からぼたもち」的なものとわれわれは捉えています。だとすると、いろいろなラッキーは万人に同じような確率で起こってもいいはずです。しかし、実際は非常に偏在している。起こる人には頻繁に起こるし、起こらない人にはまず起こらない。そんなことに興味を持っていろいろな人を観察し、分析した結果「ラッキー」な人に共通する指向・行動特性があることを明らかにしました。それをまとめたのが前著「ラッキーをつかみ取る技術」(光文社新書)でした。
しかしもう一歩進んで、もっと多くの人たちの経験と照らし合わせ、さらにさまざまな角度から分析し「ラッキーになるためにこれだけは絶対に必要」というものを抽出したいという野望を持つようになりました。
そこで、大学のゼミ生の力を借りて、300人以上の人たちを対象に「ラッキー度調査」を実施することにしました。
調査では、前著で述べたラッキーな人に共通する「コンピテンシー(思考・行動特性)」を45の質問に再構成し、これらが本当にラッキーと関係があるかどうかを統計的に分析しました。さらに、回答者の中から特徴的な人を40人ほど選び、ゼミの学生たちにインタビューしてもらい、そこから具体的なラッキー&アンラッキー体験を聞き出しました。
上記の調査に加えて、これもまたゼミ生達の協力を得て、古今東西の成功したビジネスマンやスポーツマン、偉人と呼ばれる人たちの発言を集めました。
そうした発言を通して、彼らが「ラッキー」や「アンラッキー」をいったいどうとらえているのかを明らかにしようとしたわけです。
これらの分析の結果あらためて確認できたことは、ラッキーな人にとって、「ラッキー」は「たまたまの結果として起こっているもの」ではなく、「ラッキーになる」ということを意識して、そうなるように考え、行動している、ということです。
つまり、ラッキーは「起こるもの」ではなく、「起こすもの」なのです。
また、面白いのは、インタビューの結果、同じことが起こっていても人によって全く捉え方が逆になるということです。例えば、事故に遭って怪我をした、という場合です。
「アンラッキーな人」は、そんな目に遭うとはなんて自分は「アンラッキー」なんだと決めつけます。
しかし、同じことが起こっても「ラッキーな人」は、その程度の怪我で済んだ、だから自分は「ラッキー」なんだとますます思う訳です。
その差が、あらゆる瞬間にその人の言動を決めてしまいます。「アンラッキーな人」は、その結果行動をためらうようになり、自分が向き合う課題にチャレンジしないため、ますますラッキーから遠ざかります。
「ラッキーな人」は、その結果、課題に対して「やる」方を選び、さらに難易度の高いことにチャレンジし、ますますラッキーになっていきます。
よく「やらないで後悔するより、やって後悔したい」という言葉を言う人がいますが、(紙幅の都合でここでは詳細は省略させていただきますが)それが正しいことは調査の結果や、心理学的にも証明されているのです。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授