あなたは何が文化に影響を与えているのかについて考えたことはありますか? 次の問いに答えてみてください。
何が文化に影響を与えているのか、考えたことはありますか。次の文章を読んで、正しいか誤っているかを答えてみてください。
(1)風や雨、太陽などの環境が森を育てるように、わたしたちの両親、宗教組織、青少年向けスポーツクラブなどの文化が人を育て、その後の人生を形作る。
(2)時間は絶対的な存在である。時間は貴重であり、計測、節約、無駄遣いできるものだ。それ故、時間厳守は普遍的な規範であるとともに、敬意を示すための習慣である。
(3)表面的な文化(文字など)はすばやく移り変わっていくが、深層的な文化(価値観など)はなかなか変化しない。
答えは文末を見てください。
文化に影響を与える要因には、政治的規範、法的規範、社会関係、価値観、技術、教育、自然などがあります。自然が文化に与えている影響は目に見えにくいですが、私たちの生活は確かに自然に左右されています。天然資源が豊富か否かといったことや、暮らしている場所の気候および地形などが、私たちの生活様式と伝統文化を形作っていくのです。
冬が非常に寒い国は、温暖な気候の国よりずっと早くからその時期に備えなければなりません。冬を越すために、食料や物資をあらかじめ備蓄する必要があります。サンクスギビングのような祝日や、欧州の収穫祭、イースターなどは、季節の移り変わりに基づいた習慣です。こうして生まれた祝日や文字などが、再び私たちの生活や思考様式に影響を与えるわけです。
文化によって時間のとらえ方は異なります。時間は絶対的な存在ではなく、自分の文化がモノクローム(ある行動をした後に次の行動をする)系かポリクローム(複数のことを並行して同時に行う)系かで、さまざまに形を変えるものなのです。文化は複数の階層から成り立っています。文字や伝統的な祝日などの目に見える分かりやすいものと、価値観や常識といった、私たちの行動、反応に影響を与えていながら目には見えにくいものからできているのです。
はっきり見えないものは、私たちがその存在を意識していないため、変化するスピードも早くはありません。これを変えるには、長い時間(教育を通してなど)と大きな力(厳格な法規制など)が必要になります。にもかかわらず、この目には見えない文化が、異なる文化の中で生きてきた人々にカルチャーショックを与え、ときには疎外感を与えます。だからこそ、自己認識と自己批判が重要になるのです。
答え:
1. 正しい
2. 誤っている
3. 正しい
ジャスミン・A・ワグナー(Jasmin A. Wagner)
ドイツ、ハンブルク出身。2歳の時に両親とともにヨットで世界一周の旅に出発。その後15歳になるまで世界30カ国以上を訪れる。この旅についてのニュースは世界中で評判になり、韓国で絵本が出版され、日本でも多くのメディアで紹介される。アジアには10〜15歳まで滞在。そのうち4年間は奄美大島に滞在。その後も両親は旅を続け、自分は1人でドイツに帰国。優秀な成績で学業を修め、経営管理学ディプロマ Diplom-Betriebswirt(BA)を取得。ドイツの有名自動車企業に就職後、28歳でエグゼクティブに抜擢される。
世界中の支社で働くうちに、それぞれの国に大きな特徴、強み、弱みがあることに気づく。コミュニケーションスキルでビジネスの成功に大きな差が出ることを痛感。ニューヨークにてイメージコンサルティングスキルを学ぶ。キャリアの傍ら、グローバルコミュニケーションやイメージコンサルティングセミナー、トレーニングを展開する。独、仏、英語、日本語を話す。空手初段。
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【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授