多くの人と会う、あえて空気を読まないなど「謙虚過ぎる」営業スタイルを切り替え、新規開拓を進める営業メソッドとは。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
日本人ビジネスマンは、グローバルに見て、相当、謙虚で、控えめな営業スタイルです。それは国民性、民族性もあるでしょうが、高度経済成長を経る中で構築されてきた日本型経営システムが影響していると思います。
すなわち、企業と企業が長期の取引関係でビジネスを進めていく、そこで働く人も終身雇用を前提として長期間関係性が変わらないことを前提としていたため、ガンガンアピールして、短期決戦をしなくとも、謙虚に控えめに長期の友好な関係を作ることで、売上の成果につながる時代が長く続いたことが背景にあるとわたしは見ています。
しかし、企業を取り巻く環境が変化したことは周知の事実です。企業業績が圧迫されている時代では、相手企業がこちらに発注しようという気持ちがあってもそれができない。あるいは、取引関係も「高齢化」して取引高が減ってしまいます。
そんな時代は、これまでの「謙虚過ぎる」営業スタイルでは、十分な売上を確保できなくなってきています。外部環境変化に合わせて、営業スタイルを変える必要性を新刊書で具体的な営業メソッドともに述べています。
企業と企業の長期の取引関係が崩れ、低成長、デフレ傾向が続く中では、新規の売上を上げるために新しい顧客を開拓しなければなりません。
しかし、会社で営業職にあっても、特に、大手企業や業歴の長い会社に勤めている人は、新規開拓営業はむげに断られるなど嫌な思いをすることが多いため、新規の営業を嫌がる傾向があります。既存先のフォローのほうが、自社のことを相手が知ってくれているのでラクということがあるのではないでしょうか。
新規の営業が嫌だというより、どのように新規の顧客を開拓していっていいか分からない、ということもあると思います。
わたしは、もともと国公立大学大学院の専任講師をしていた学者出身ですが、コンサルティング会社の社長になるまで、いわゆる異業種交流会には行ったことがありませんでした。
しかし、たまたまビジネスの交流会に参加したことがきっかけで、ほぼ毎日参加するくらい徹底して交流会回りをしました。その結果、この3年で100社以上の契約を受託でき、コンサルティング会社を軌道に乗せることができました。
学者が学会に行って意見交換をすることで研究活動が進むのと同じように、ビジネスも誰か人と会ってそこでアイディアが浮かんだり、誰かと提携することで新しい事業が展開したりするものだと思います。「ビジネスの基本は、人と会うこと」です。
交流会なんて……とバカにせず徹底活用してみてはどうでしょうか?
交流会などでも、自分のことを話すことが苦手な人も多いと思いますが、自分のことをどんどん話さないと相手も話してくれません。そうすると、相手との共通項を見つけることができず距離がなかなか縮まっていきません。
新規開拓営業では、相手との距離をいかに短期間で縮めるかがポイントです。
そのためにも、いわゆる「エレベーター・ピッチ」(エレベーターが上から下に行くまでに、自分は何者で、何ができて、何をしてほしいのかをスピーディに話すこと)で、自分のことを躊躇せずにどんどん話すことが大切です。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授