ただ痩せることを目的にすると睡眠の質の低下、イライラするなど望まない状況になりやすい。動きやすく疲れにくい、気持ちまで軽くなる適正体重を維持するためには。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。
「自分は仕事ができる方だ」と密かに思っていた人が「自分はもっとできたんだ」と知ることがあります。また、はたから見ている分には「もう、充分に素敵ですよ」という人でさえ、もっと魅力が増すこともあります。それが、食べ方をかえて、自分にとっての適正体重を手に入れた人たちです。
体型を気にして食事をコントロールしている人は少なくありません。でも、日々の食事の選択がもたらすものは「太る」か「痩せる」だけではなく、安易なダイエットは脳までも栄養失調状態にしてしまいます。そのことをもっと多くの人に実感として知っていほしい、と思い書いたのが、近著『気が散る男(ひと)はすぐ太る』(大和書房出版)です。
健全なダイエットの成功が仕事にもたらすものは、仕事の効率性や生産性の上昇、メンタルの安定、部下からの信頼など、話し始めればキリがないほどです。逆に、ただ痩せることだけに意識を向けたダイエットがもたらすのは、睡眠の質の低下、イライラ、リバウンドしやすい体など望まないものばかりです。
では、自分が考えていたダイエットは果たして正解なのか? そう思ったときにひとつの指針となるのが「適正体重」です。これは、一般的な数値ではなく、もっとも動きやすく、疲れにくく、気持ちまで軽くなる、自分にとっての適正体重をさします。適正体重を維持する食べ方こそが、もっともパフォーマンスが上がる食べ方でもあるのです。
本書では、集中力が高まる、痩せる食べ方について、朝昼晩のシーン別に話しています。自分のビジネスを成功させている人、出世街道をのぼる人の多くは、優先順位をつけること、オンオフの切り替えが得意な人が多いです。そのため、仕事に忙殺されてデスクで適当に済ませることはあまりないと思います。でも、誰よりも長時間働いているのに、思うような結果が出ない人の中には、食事をスキップしたり、デスクで食事を取る、というケースが少なくありません。仕事をしながら気軽に食べられるような菓子パンやカップラーメンから得られるのは栄養ではなく、塩分や糖分や油分です。こういった食事こそが、時間を削ってでも仕事をしたのに、結果として、長時間労働を自分に強いることになってしまうのです。
なぜならば、血糖値が上がった状態で集中力が増すのではなく、血糖値が安定している状態こそが集中できるときだからです。また、塩分の取りすぎで血行が悪くなれば、脳への血流だって悪くなります。そして、このような食事をしていれば太りやすくなることは、言わずもがな、です。
かといって、外に出かけて「あー! よく食べた!」とお腹いっぱいの状況でデスクに戻れば、体は仕事モードどころか消化モードに入り、その間、脳はしばしお休みタイムとなってしまいます。炭水化物は、すばやくエネルギーに変わるものとして、昼にはちゃんと取ってほしいものですが、多いほど良いというわけではありません。
外食のごはんの量は通常の1.5倍ほどになっていることもあるので、最初から「ごはんは少な目で」とオーダーするくらいが良いでしょう。昼食後は眠くなる、という人は、昼食で炭水化物を取り過ぎているか、朝食を抜いている傾向があります。どちらも、昼食後の血糖値の極端な上昇を招きます。これこそが、太る上に集中力が落ちる食べ方なのです。
では、炭水化物の調整でパフォーマンスを落とすのは防げたとして、午後の効率を上げるために、昼に補うべき栄養は? というと、実は、人それぞれなのです。本書の中では、そのそれぞれをどう見つけるかを詳しく述べていますが、ここでは、簡単な選び方について説明します。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授