押しつける、遠慮する「縦の関係」から「横の関係」へ。アドラーに学ぶ、よりよい未来を築くためのコミュニケーションとは。
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「コミュニケーション」とは本来どういう意味なのでしょうか? 話すこと? 伝えること? 仲良くなること? どれもピタリと来ないような気がします。
コミュニケーションの語源はラテン語のコムニカチオ(わかちあい)であると言われています。つまり、コミュニケーションとは一方通行であってはならない。まさに情報を「わかちあう」ことこそがコミュニケーションなのです。
しかし、私たちはコミュニケーションの悩みを「伝えたいのに、伝わらない……」と一方通行の文脈で捉えがちです。ここにコミュニケーションのそもそもの問題があるように思います。
私の新刊「アドラーに学ぶ職場コミュニケーションの心理学」にも記していますが、職場コミュニケーションのヒントを与えてくれている心理学者のアルフレッド・アドラーは「相互尊敬、相互信頼」の関係をすべての土台においています。
年齢、経験、立場の上下はあろうとも人としては対等です。たとえ上司部下、親子であったとしても互いに相手を尊敬し、そして互いにそして自分自身をも信頼することで初めてよりよい対人関係が築ける、というのです。
そして、対人関係においては上下、優劣、勝敗、正誤などの「縦の関係」を捨てて、どうすればよりよくなるだろうか? という未来志向、課題解決志向の「横の関係」になることを必須と考えます。
私たちは、常日頃「自分が正しく相手が間違っている」もしくは「自分の考え方が優れていて相手が劣っている」と考えがちです。これはまさに「縦の関係」に陥っている証拠です。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授