あと2時間早く帰れるだけで勉強したり、人に会ったりできる。2時間早く帰ることができる人と、できない人には仕事の量ではなく生産性の差がある。
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長時間労働を解決していくのに必要なのは、労働時間を短くすることだけではありません。生産性を上げていくことが大事なのです。
あと2時間早く帰ることができるだけで、勉強したり、人に会ったりできます。その差は、2時間でしかないのです。2時間早く帰ることができる人と、帰ることができない人には、仕事の量ではなく生産性の差があるのです。
2時間の差は、人生の差になっていきます。
以前一緒に仕事をしていて独立した男性と、久しぶりに仕事をすることになりました。彼に会った時に、パッと見て、服装がラフになったと感じました。
「以前はあんなにきっちりとしていたのに、なんでラフになったんだろう」と、違和感を覚えました。会社から独立したので、上司にあたる人がいないからということもあります。
もう1つ気になったのは、以前は仕事のスピードが速かったのに、遅くなっていたことです。本来、独立してスピードが落ちるのはおかしいのです。それでは食べていけません。
服装と仕事のスピードは連動しています。
仕事のスピードを上げたい時ほど、きちんとした格好をすることです。ユニフォームを着ると、仕事は早くなります。軍服や工場のユニフォームも「きちんとした格好」です。汚さないように上着を脱いだり、腕まくりしたりするのは逆です。ラフな格好をすることで、仕事のスピードは遅くなるのです。
独立して成功する人と、失敗する人がいます。その差は、独立して仕事が早くなるか遅くなるかの差です。独立して仕事が早くなる人は成功し、遅くなる人は失敗するのです。
本来、独立したら仕事のスピードが上がらないとおかしいのです。ところが、たいていの人はスピードが遅くなります。上司がいなくなるからです。上司がいる間は、上司に「あれはどうなっている?」と聞かれると困るので、必然的にスピードは上がります。
独立して上司がいなくなった瞬間、締切がなくなって、遅くなります。スピードを上司に合わせていたからです。この感覚の人は、上司が休んだり、気づかれたりしなければスピードが遅くなります。みずからの意思でスピードを上げようとはしないのです。もちろん、独立した人全員が遅くなっているわけではありません。
上司がいなくなって、
(1)スピードがさらに速くなる人
(2)気が緩んでスピードが遅くなる人
の2通りに、くっきりと分かれます。
独立して成功する人と失敗する人との分かれ目は、ここにあるのです。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授