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» 2019年09月26日 07時11分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:1分で伝える力 (1/2)

話し手の1分は聞き手の3分。実質的に1分で終わらせたいなら、15秒で話を切り上げよう。

[中谷彰宏,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


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どんな話でも、1分で、要約できる

『1分で伝える力』

 「自分の言いたいことが、部下に伝わらない」と悩んでいるリーダーが、多くいます。自分の考えを、部下に伝えることができるのが、リーダーです。伝えることができなければ、リーダーではありません。

 どんな話でも、1分あれば伝わります。

 何を言っているか分からないのは、グダグダ言って、要約できていないからです。オヤジの話に女性がイライラするのは、そのせいです。昔話や自慢が入ってくると、イライラします。

 どんなに頑張っていいことを言っても、伝わらなければ終わりです。たとえ伝わっても、相手に「話は分かるけど、ヤル気が起こらない」と言われます。説得されても、納得するとは限らないのです。

 伝わるとは、聞いてすぐにパッと動ける状態にすることです。1分以上話すと伝わらないのです。話し手の1分は聞き手の3分です。実質的に1分で終わらせたいなら、15秒で話を切り上げます。それ以上は、はみ出ています。

 話し手と聞き手の時間感覚は、まったく違うのです。基本、1分以上は話さないつもりでいることです。実際、伝えることのできる人は「1分以内で話す」という制約を自分に課しています。

 そのために要約が必要なのです。本を1冊読んでも、受け取るのは1行です。日常生活で「今度どこへ遊びに行こうか」というのも、プレゼンも、相談も、会社での頼みごとも、全て要約する力が必要です。

 レストランでのオーダーも、一人一人が「アイスコーヒー」と10回言うよりも、「アイスコーヒー10個」と言ったほうが伝わります。伝える力は、「アイスコーヒー」を10回言うか、「アイスコーヒー10個」を1回言うかの違いだけなのです。

100%よりも、1%のほうが伝わる。懇切丁寧な話ほど、分かりにくい

 まじめで一生懸命な人ほど、伝え方がヘタです。映画の話を懇切丁寧にしてしまって、かえって伝わらなくなります。むしろ、いいかげんな人の方が伝わります。一生懸命頑張っている人ほど話が伝わらなくて、社会ではうまくいきません。学校優等生がアウトになるという、気の毒なことになるのです。

 例えば、道の説明は曲がり角だけ言えばいいのです。ポイントは曲がり角です。まじめな人は、相手に正しく伝えようとして、「途中にローソンがあって、ファミリーマートがあって、セブン―イレブンで曲がるんです」と言ってしまいます。

 途中の「ローソン」「ファミマ」は、いらないのです。親切のつもりで、「そのセブン―イレブンは、昔はローソンだったんですよ」という話までします。この時点で、わけが分からなくなるのです。「そこは息子さんがもともと酒屋さんで」とか「おばあちゃんとケンカして」とかいうのは、全ていらない話です。

 自分の知っていることを全部盛り込んだ方が相手に印象づけられると勘違いしているのです。

 伝わるのは、100%のうちの1%です。

 映画のあらすじを話しても面白くありません。面白いワンシーンを語ることで、「そんな面白いシーンがあるなら、全体も面白いに違いない」と思ってもらえるのです。

 本をパラパラと読んでも面白くありません。1ページ読んでみると、面白いかどうかが分かります。

 これが要約です。

 その1ページに、全てのエッセンスが込められています。一部分の中に全体があるのです。1%を丁寧に語ることは、100%をアバウトに語るより、はるかに大切です。CDのアルバムのタイトルも、そうなっているものが多くあります。

 大切なのは1%を語ることです。曲がり角は何かというポイントだけを語ることが大切なのです。

情報は、みんな同じ。切り口に、個性がある

 情報を伝えようとすると、伝わりません。今までに聞いたことのある情報は、誰に聞いたのか、まったく分かりません。それでは印象に残らないのです。

 印象に残るのは、切り口です。同じ情報でも、切り口は360度あります。切り口は一人一人個人差があって、「それはそういうふうに見るんだ」ということが印象に残るのです。

 情報化社会は、誰もが情報を持っています。情報で差をつけようと思っても、まったく差がつきません。

 勝負は切り口です。

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