連載
» 2020年10月08日 07時13分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:子育て世代支援からの地域創生 (1/2)

働きたくても働けない母親がクローズアップされ、社会問題化されていた中、「子どものそばで働ける世の中を当たり前に」という企業理念実現のために、オフィスとキッズスペースが隣り合わせになった新業態を目指した。

[藤代聡,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。


 共同執筆者の一人として出版した「リクルートOBのすごいまちづくり2」に、弊社の取り組むママスクエア事業を紹介した。

子育てオフィス

『リクルートOBのすごいまちづくり2』

 「子どものそばで働ける世の中を当たり前に」という弊社の理念を実現したモデルで、オフィスとキッズスペースが隣り合わせになった新業態だ。

 事業スタート前に、この業態はカテゴリー的に何業にあたるのかを行政に確認したところ、子どもと母親が同一空間にいることから、託児所でもなく保育園にも該当しない。という見解だった。

(1)出店場所を選ばない

 創業の2014年以降、待機児童問題から、働きたくても働けない母親がクローズアップされ、社会問題化されていた。託児所でもなく保育園にも該当しない、ということにより、規制を受けず、出店場所を選ばないとう利点があった。

 (2)子どものそばという安心感

子どもと母親が同一空間にいるということは、距離のリスクがない。通常、保育園などにあずけて働く場合、母親は子どもと、30分〜1時間は離れたところで仕事をしており、病気やケガなどの緊急時に掛けつけるのに、時間を要するリスクがある。ママスクエアモデルの場合、壁一枚隔てた隣にいるので、5秒もかからず子どもに寄り添える。また保育士など、子どもを見守るキッズサポートスタッフを常時複数人配置していることにより、母親が安心して、仕事に集中でき、その結果として、創業以来、大きなケガなどもなく運営をしている。

(3)優秀で真面目なスタッフが採用できる

 2020年9月現在、全国に、ママスクエアブランドを持つ拠点が60カ所有り、どの拠点も、オープン時に100人から多いときは300人を超える応募者が殺到し、10倍を超える採用倍率がザラである。理由はいくつも挙げられるが、主なものとして、子どものそばで働ける安心感。周りが全て主婦のため、気兼ねや遠慮なく働ける、という環境。主婦が通いやすい、ショッピングモールやターミナル、商店街などに集中して出店しており、終業後にそのまま買い物をして帰れる便利さなどだ。

 また、このような環境を前提としているため、退職者、離職者が少なく、そもそも、高い倍率を勝ち抜いた優秀な女性が、長期にわたり業務に携わることにより、習熟度が増し、結果として高い成果を維持しつづけることが可能となっている。

 これらの特徴のあるモデルのママスクエアを、全国に100カ所まず展開するという目標を創業時に掲げていた。

 第1フェーズは、関東近県への展開。

 第2フェーズは、名古屋、大阪、広島、福岡、仙台、札幌など、全国主要都市への展開。

 第3フェーズは、行政と連携しての、主要都市以外への全国展開。

という想定を持ってスタートした。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆