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» 2023年12月21日 08時36分 公開

三井住友信託銀行・大山一也社長 「12年度までに5千億円投資」 新興の資産運用者の発掘・育成に

資産運用や資産管理を成長戦略の柱に据えており、資金・資産・資本の好循環を促したい。

[産経新聞]
産経新聞

――日本銀行がマイナス金利を解除するとの観測も出ている

 「昨年から物価や賃金が上昇し、株高も続き、30年続いたデフレ脱却が視野に入ってきた。来年はデフレからインフレに大転換し、日本経済が成長できるかという試金石の年になる」

インタビューに応じる三井住友信託銀行の大山一也社長=11日、東京都千代田区

――政府は資産運用立国の実現を掲げている

 「日本の金融の課題は資金が現預金にとどまり、投資や消費に向かないことだ。当社は資産運用や資産管理を成長戦略の柱に据えており、資金・資産・資本の好循環を促したい。時流はわれわれにある」

――資産運用立国の実現には何が必要か

 「さまざまなニーズに合わせた商品・サービスを提供し、誰でも資産運用ができる環境を作ることが大事だ。色々なプレーヤーが入り、市場が活性化する。新興運用者を発掘して育成する『エマージング・マネジャー・プログラム(EMP)』を強化したい」

――具体的には

 「令和12年度までにEMPや新興のベンチャーキャピタル(VC)などとの外部連携で5千億円を投資したい。小粒で特長のある会社に出資し、資産運用の多様化を図る。脱炭素関連などの5千億円と合わせて、12年度までに計1兆円を投資する。これらは政策保有株式の売却資金などを充てる。出資を呼び水に機関投資家などに計2兆円規模の投資機会を提供したい」

――このほかは

 「(証券取引所など公共な市場で取引されない)プライベートアセットを強化したい。昨年に世界トップレベルの米投資会社と提携したが、そうした企業に新たに出資し、日本の投資家に果実を提供したい。将来的に実績配当型の商品を提供したいが、まずは来年度に社会課題の解決を目的とした元本補塡(ほてん)付きの新商品を提供する予定だ」(黄金崎元)


おおやま・かずや 京大法卒。昭和63年住友信託銀行(現三井住友信託銀行)入行。執行役員などを経て、平成31年に取締役常務執行役員。令和3年4月から現職。京都府出身。

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