医療系企業の経営に携わりながら、「伝説の戦略コーチ」として知られるダン・サリヴァン氏による「10x Ambition Program」を卒業した唯一の日本人である名郷根修氏が、仕事が忙しくてプライベートの時間がないビジネスマンに向けて、「10倍の成果を出しながら自由な時間を増やす方法」を伝授する。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
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私は今、働く時間を減らして家族との時間を大切にしながらも、ビジネスでは以前の10倍もの成果を出して働くことができています。今回は、どのようにしてそれを可能にしてきたかについてお伝えしたいと思います。
実は以前の私は、朝から晩まで仕事をして、家族との時間を持つことができない生活を送っていました。家族と旅行に出かけたり、子供たちと遊んだりする時間を持ちたいと思いつつも、毎日が忙しくて仕事を優先せざるをえず、それがかなわずにいました。
なんとかこの状況を変えようと、ネットで「仕事を効率化する方法」を検索して見つけた記事や動画を見たり、「仕事の生産性を高める方法」についての本も読んだりしましたが、朝から晩まで仕事をして、家族との時間を持つことができない生活は一向に変わりませんでした。
仕事で成果を出すと同時に、家族との時間も大切にできるライフスタイルを実現できないか。その方法を探し続けた結果、ついに「やりたい仕事で“10倍の成果”を出しつつ、働く時間を減らして豊かな人生を手に入れる仕組み」を見つけることができました。それが「10x(テンエックス)」という思考法です。
これは、これまで多くの起業家や経営者を指導してきた「伝説の戦略コーチ」と呼ばれるダン・サリヴァン氏が共同創業したストラテジック・コーチ社による「10x Ambition Program」に参加して学んだものです。
これを実践したことで、私は「同じ時間で10倍の成果を出す」ことができるようになり、ビジネスの上では右肩上がりの成果を得ただけでなく、家族との時間もゆっくりと取ることができるようになったのです。
「やりたい仕事で10倍の成果なんて、そんなことあり得ない」
「2倍にするのさえも難しいのに、そんな方法があったら誰も苦労しない」
そう感じた人も多いのではないでしょうか。実際に私も最初は同じように感じました。しかし私は、「10倍の成果を出しながら自由な時間を増やす方法」を実践したことで、長く働き続ける以外の方法で仕事の生産性を10倍以上にできるようになり、平日は午後5時までに帰宅して、週末は家族とゆっくり過ごす生活を送れるようになったのです。
「10x」にはさまざまなメソッドがあり、ここで全てを紹介することはできないので、今回はその中でも誰もがまず取り組んでみやすい、“10倍豊かな人生”を手に入れるための「時間の使い方」について伝えます。
「10x」では、仕事の生産性を高め、自由な時間を生み出すために、日々を次の3種類に分けています。以下にある「ユニークアビリティ」とは、人が情熱を持って仕事に取り組める能力のことで、「好き」「得意」「人の役に立つ」「お金を生む」の4つの条件を満たす能力を指します。この能力を生かすことで、質の高い仕事をすることができるようになるというものです。
集中の日:自分にとってユニークアビリティを生かせる最重要の活動、特に収益性のある活動を行う日。この日には「好き」で「得意」で「人の役に立つ」「お金を生む」活動にフォーカスする。
予備の日:ビジネスを運営するためのルーティンの書類仕事、スケジュールを立てる、仕事を任せる、引き継ぐ、仕事関係の研修や教育活動を行う日。
自由の日:心身の活性化のための日。仕事を一切せずに家族や友人、地域の人たちや同じ興味を持つコミュニティの人たちと過ごし、レジャーや余暇、慈善活動などを行う。仕事以外のメールやメッセージ、電話、考えごとはこの日にする。
「集中の日」には、売り上げや利益につながるという観点で最重要の仕事を行います。例えば、もしあなたが直接販売を行う場合には、顧客と会って販売をしたり、販売を行うためのヒアリングや情報提供をしたり、関係を構築したりするなどの活動がそれに当たります。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授