運転操作のパターンや対話、表情などからドライバー個人の特徴を学習し、交通状況に応じて操作を先読みして「ここ左折注意だよ」などの最適な助言を行い、事故を防止する。
トヨタ自動車は20日、ドライバーの行動や心理を対話型の人工知能(AI)が予測し、車内で交通事故のリスクを軽減する助言をしてくれる「AIエージェント」を開発していることを明らかにした。運転操作のパターンや対話、表情などからドライバー個人の特徴を学習し、交通状況に応じて操作を先読みして「ここ左折注意だよ」などの最適な助言を行い、事故を防止する。
事故防止へドライバー個々の行動を先読みできる車載AIエージェントは、実用化すれば業界で初めて。
エージェントは、トヨタが蓄積した交通環境と運転操作の膨大なデータで基礎学習している。車載のカメラや各種センサーなどで収集するドライバーの個別データから、その人のために助言する「パーソナルな相棒」に成長する。
運転への注意喚起だけでなく、「今、あぶなかったね」などドライバーを落ち着かせる心理的なサポートなども行う。個人認識により、一台の車を家族など複数のドライバーで共用する場合にも対応できる。
エージェントは単独でも機能するが、トヨタは交通インフラから収集・分析する情報と連携させ、より高い精度で事故を防止する統合システムも開発中だ。
具体的には、ドライバーの死角からの歩行者の飛び出しなど、車両のカメラやセンサーによる認識後では事故回避が困難な状況を道路に設置したカメラやセンサーから送られるデータで把握する。交通インフラ側の管制システムから、AIエージェントに自動ブレーキを指示して事故を回避するといった仕組みなどを想定する。
トヨタはAIエージェント、事故防止のシステムとも実用化の時期は未定としているが、早期の実用化に向け、通信事業者や自治体などとも協力して実証作業に取り組む。
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