物言う株主(アクティビスト)が猛威を振るっている。株式の大量取得で発言力を強め、企業価値向上を理由に事業再編や株主還元などを迫る。関西電力、住友不動産、フジ・メディア・ホールディングス(FMH)、マンダムと業種や企業規模を問わず標的としているが、要求の中には中長期的に企業価値を損ないかねないものがあると指摘されている。アクティビスト対応案件を数多く手掛けている西村あさひ法律事務所・外国法共同事業の太田洋弁護士に対策の必要性を聞いた。
物言う株主(アクティビスト)が猛威を振るっている。株式の大量取得で発言力を強め、企業価値向上を理由に事業再編や株主還元などを迫る。関西電力、住友不動産、フジ・メディア・ホールディングス(FMH)、マンダムと業種や企業規模を問わず標的としているが、要求の中には中長期的に企業価値を損ないかねないものがあると指摘されている。アクティビスト対応案件を数多く手掛けている西村あさひ法律事務所・外国法共同事業の太田洋弁護士に対策の必要性を聞いた。
−−日本におけるアクティビストの特徴は
「海外と比べ日本でのアクティビストの手法は特殊だ。米国では、全株式の10%未満の取得で経営戦略の変更などを要求し、株価が上がった際に売り抜けることが一般的だ。日本では、20〜40%もの比率まで大量に株式を取得するが、それだけの数量だと値崩れを起こすため市場では売却できず、企業側に大規模な自社株買いやMBO(経営陣による買収)を求めるアブノーマル(異常)な手法が目立っている」
−−どうして日本が特殊な状況になっているのか
「日本はずっと性善説が前提となっていて罰則も軽く、執行も不十分。欧米諸国と比べて相対的にアクティビストには『天国』のような状態だ。放送法などで外資規制の規定はあるが、会社法や金融商品取引法などで欧米諸国並みの規制が必要だ」
−−どういう対策が必要になっている
「日本では定款変更議案の形を取れば業務執行事項に介入するような株主提案ができる。つまり、株主が企業の保有株式や資産・事業の売却など、経営に何でも口出しできる状況だ。会社法改正でそれを改めた上で、株主提案できる株式保有比率の引き上げなど提案要件の強化が必要だ。また、臨時株主総会招集の請求権も株式保有比率3%以上とされているが、英国やドイツ並みの5%に引き上げるべきだろう」
−−複数の株主が協調して株式を買い集め、企業側に要求を飲ませる「ウルフパック」も警戒しなければならない
「企業側が身を守るための武器となる仕組みを認めるべきで、EU(欧州連合)のような大量保有報告規制に違反した株主への議決権制限が有効だ。その是非を後から法廷で争う方がフェア(公平)だろう。金商法違反に対し、証券取引等監視委員会や検察といった規制当局による実効的な法執行が必要で、当局の人員体制も強化していくべきだ」
(藤谷茂樹)
copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授