独自の強み「キラーコンテンツ」の作り方ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

情報収集や勉強で得た知識はその状態では同じ状態の人が大勢いる。では、独自の強みをつくりだすにはどうすればいいのか。

» 2013年10月03日 08時00分 公開
[五藤万晶,ITmedia]
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 自分の強みを持って活躍したい……。そう考えるビジネスマンは非常に多いでしょう。中でもエグゼクティブ層においては「自分だけの独自の強み」を持つことは、その他大勢から抜け出し、ライバルとの差別化や競争優位をつくる上で欠かせないことです。これは個人のみならず、チームや会社全体にも影響してくる、とても重要な事です。

やれることを増やしても強みにならない

コンサルタントのための“キラーコンテンツ"で稼ぐ法

 自分の強みを作り出そうと、ある人はビジネス書に学び、ある人はさまざまなセミナーに出席したり、あるいは異業種交流会に参加したりして人脈を増やそうとします。また、新たな資格にチャレンジしたり、各種の教室に学ぶ人もいます。もちろん、こうした活動は効果的なことも多くあります。しかし、いわゆる「インプットを増やす」的な発想や、自分にできることを増やす……といった発想で行っているとしたら、本来の「自分の強みを持つ」という目的は、なかなか実現しません。理由は、いくらやれることを増やしても、独自の強みにはならないからです。

 例えば名刺交換するとすぐに分かります。こうした人と出会って挨拶すると、ずらずらと肩書きや資格が並んだ名刺を渡されます。丁寧に裏面にも趣味や資格が並んでいて、当の本人はどこかご満悦の様子なのですが、名刺を受け取った側からすると「いったい、この人は何の人?」と思ってしまうものです。一応、「すごいですね〜」と言う人は多いかもしれませんが、ほとんど社交辞令です。事実、名刺交換して10分も経てば、もう何をやっている人かなどすっかり忘れ去られています。なぜなら、基本的に、名前と一緒に覚えられるのは「○○の鈴木さん」など、1つのキーワードまでだからです。ずらずらと肩書きを並べた時点で、明らかに逆効果なのです。あなたもそうした名刺を、何度か受け取ったことはありませんか?

人に習ったことを教えてもお金にならない

 もっと言ってしまえば、「○○士」など、よく見かける肩書きを使った時点で、わざわざ、その他大勢の人と同じカテゴリーに分類してしまったことに気づかなくてはなりません。要するに、自分では良かれと思って行っていることが、逆に自分の特徴や強みを消してしまっていることに気づいていないのです。強みを作ろうとして努力しているのに……です。もし、一歩抜きん出ようとしているエグゼクティブなら、これは致命的です。そもそもなぜ、このようなことになるのでしょうか。それは、「強みをつくる方法」を理解していない人が多いからです。

 私は、コンサルタント専門のコンサルタントという仕事をしています。これからコンサルタントとして独立する人を始め、すでにコンサルタントとして独立しているが、もっと売れるようになって活躍したいという人に対して、各人の独自の強みをつくる=「キラーコンテンツづくり」を手伝っています。そこで伝えていることは、「人に習ったことは強みにならない、教えてもお金にならない」ということです。

 よく、「これからは○○が流行る」とか、「○○を勉強すればニーズがある」といった視点で、これを手にすれば強みになるとばかりに、情報収集したり勉強する人がいます。しかし、冷静に考えれば、その情報を知っている人は大勢いますし、勉強しようとする人も大勢いることは明白です。自分だけの強みとは大きくかけ離れています。にも関わらず、この手の行動を取る人が多いのは、知識や情報が強みになると勘違いしているからです。残念ながら、これらは独自の強みにはなりませんし、他人に教えても高いお金をもらうことはできません。調べたり勉強程度で得られる知識など、たかが知れているからです。

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