明治乳業は新たに稼働した十勝工場にIPネットワークを整備し、緊急・災害時の対応に備える。
明治乳業は3月に操業を開始した十勝工場に、無線LANを核としたIPネットワークシステムを導入した。また工場の管理者には、内外線として利用可能な無線LANデュアル端末「N902iL」を配布した。これにより、緊急時における社員間の連絡体制の強化やコスト削減を目指す。システムを提供したNECが3月27日に発表した。
新システムは、NECのIPテレフォニーサーバ「UNIVERGE SV7000」と三菱電機の無線LANシステムを中核に構成。明治乳業のデータセンター内にSV7000を、十勝工場内に三菱電機の無線LANアクセスポイント「FS-777G」を120台と、ネットワーク機器「Cプレーンワイヤレスコントローラ」をそれぞれ設置してIPセントレックス(※1)化を実現した。これにより、同規模工場と比較して約15%の構築コストを削減したほか、ネットワーク機器の保守・運用の工数も減少した。システム構築は、NEC、三菱電機、販売パートナーの三信電気が共同で行った。
また、無線LANデュアル端末の導入により社員の利便性を高める。特に工場責任者、現場管理者、現場担当者という3階層の連携を強化し、緊急対応が必要な場合でも社内外にかかわらず即座に指示伝達できるようになるという。
十勝工場は、敷地面積は13万8000平方メートル、延べ床面積が3万4300平方メートルで、従業員は約100名。ナチュラルチーズの製造機能などを持つ。
※1 企業内の電話システムをIP電話に切り替え、通信事業者が提供するサーバに接続し通話を行う
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授