米経済誌が発表した中国の長者ランキングによると、2008年の億万長者には「飼料大王」と呼ばれる劉永行氏が選ばれた。
中国財政部総合局の戴柏華局長は、2008年11月に開かれた「2009年中国産業発展報告会」において「今後中国の税制政策は内需拡大重視に傾斜するだろう」と述べた。戴局長は、次の段階の経済運営において不確実な要因は依然として多く、財政部門は柔軟な経済政策の実施方針に基づき、民生の保障、内需の拡大、特に消費需要の拡大、構造調整、発展モデルの転換の促進に力を入れるとした。
具体的な措置については、(1)農業補助金制度の健全化、(2)補助金支給範囲の拡大と基準の引き上げ、(3)農業生産財の価格調整、農村部のインフラ投資の拡大などが含まれている。
また財政や税収体制改革の健全化を図り、中央と地方の財政分配関係を合理的に改善し、増値税の改正、消費税関連制度を完備し、資源税徴収制度をさらに改善するという。
三洋電機は中国に30社の合弁企業を持っている。そのうち規模の比較的大きいのは、合肥三洋、大冷、華強三洋の3社だ。投資額は巨大だが、持株権を持っている合弁企業は少なく、これらの合弁企業に対する三洋電機の影響力は強くないため、パナソニックの三洋買収が中国の企業に与える影響は少ないとみられている。
例えば、三洋電機は現在、合肥三洋の29.51%の株式を保有しており、栄事達集団の33.57%に次ぐ2番目の株主となっている。合肥三洋の歴史は約10年、今年は東南アジア方面向けの洗濯機の請け負い生産も始めている。合肥三洋の最大の株主は依然として栄事達集団であり、パナソニックの三洋買収が同社の経営に大きく影響してくることはないという。
華強三洋は、「パナソニックの三洋買収は同社にとって、大きな悪影響がないだけではなく、好材料だともいえる」としている。
中国人民銀行はこのほど、金融引き締め政策の一環で2007年秋から実施してきた銀行融資の総量規制を完全に停止した。世界的な金融危機が中国の実体経済に悪影響を及ぼす懸念が強まる中、銀行に貸し出しの拡大を促して景気を下支えするのが目的だという。
人民銀は2007年、融資の急増でインフレ圧力が高まり、不動産市場などでバブル懸念が浮上していたため、商業銀行に対し「窓口指導」を通し融資残高を一定の枠内に抑えるよう指示してきた。しかし2008年に入って世界経済の停滞で沿海部の輸出企業の経営が急速に悪化したため、7月下旬に中小企業向けに限って総量規制を緩和してきた。
人民銀行が今回、総量規制そのものを停止したことで、中国の商業銀行は原則自由に貸し出しを増やせるようになる。
米経済誌「フォーブス」がこのほど発表した中国の億万長者ランキングで、東方希望集団の劉永行氏が総資産204億元(1元は約15円)で初の「中国一の億万長者」となった。劉氏一族は中国で最も裕福な一族として知られ、2002年には資産80億元を超える富豪一家だった。
1982年、劉家はウズラとニワトリの飼育を始め、1995年に劉永行氏は上海に移った。その後、彼の率いる東方希望集団は中国最大の飼料メーカーとなり、アルミ製錬工場も擁するようになった。
2008年の劉永行氏の総資産は204億元にのぼり、昨年よりも23億2000万元増加している。しかし株式市場の下落により、中国の億万長者400人の合計資産は2007年の2兆1577億元から約45%減少の1兆1744億元となった。
昨年トップだった楊恵妍氏は3位に落ち、1060億元にも上る資産が現在は151億元、一度は中国一の億万長者となった玖龍紙業の張茵氏の資産は253億元から18億元に目減りしたという。
※この記事は内田総研グループ発行のメールマガジン『士業・net』の一部を加筆・修正し、許可を得て転載しています。
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明治学院大学 経済学部准教授