1978年に改革開放政策を始めて以来、2006年まで中国のGDPは年平均で9%以上の成長率を保ってきた。ここ数年は減速傾向にあるものの依然として成長を続ける中国は、ついにGDPでドイツを抜く。
国家統計局の馬建堂局長は11月9日、「中国経済は現在、寒い秋を迎えているものの、その寒さの中には暖かさも含まれている」との見方を示した。馬局長によると、中国のGDP(国内総生産)は2008年にドイツを超える見込みだという。
同局のデータによると、中国経済は改革開放以来30年、年間平均9.8%に及ぶ急速な成長を遂げてきた。中国のGDPは2007年に25兆元(1元は約15円)近くまで増え、米国、日本、ドイツに次ぐ規模に成長した。
中国経済に対する金融危機の影響が今年の第3四半期から出始めたものの、中国のGDPがドイツを抜くことは間違いないとした。
国務院(中国政府)の大規模な内需拡大策が発表されてから、中国各地でもさまざまな関連措置が打ち出されている。北京市人民政府は11月12日、政府の内需拡大促進政策の実施に関する会議を開き、北京市では今後2年間で1200〜1500億元の資金を投入することを正式に決定した。
これらの資金は主に、都市軌道交通建設の強化、エネルギー資源の安全供給能力の増強や、四大都市コージェネレーション・センター、北京市と陝西省間の第3天然ガス輸送パイプライン、「南水北調」関連のプロジェクト建設の加速化、民生改善プロジェクトの推進、森林公園と緑色回廊などの生態環境保護関連プロジェクトの推進に用いられる。
計画では、北京市の地下鉄建設は2年ごとに100キロ延長し、毎年少なくとも新しい路線1本が開通するペースで工事を進める。計画通りいけば、2010年までに北京の地下鉄の総延長距離は300キロに達する見通し。
同時に都市道路交通、公共バス中枢の建設を加速し、北京市と台北市を結ぶ高速道路の北京区間や、北京市と承徳市間の高速道路第3期プロジェクトを重点的に推進するという。
上海では外国人医師の数が急増している。衛生行政部門の統計では、2005年に232人、2006年に268人、2007年にはのべ383人の外国人医師が上海市内での営業免許を取得、2008年8月までに既にのべ313人に上る。
上海市衛生局衛生監督所がこのほど外国人医師が勤務する全市11区・県の計98医療機関を調査した結果、外国人医師の管理および営業に関して不備が存在していることが浮き彫りとなった。
中国語をカルテあるいは処方せんに使用する外国人医師はわずか26.6%。病歴、診断名、署名などに不備が存在する文書が45.8%にも上っている。
上海は今後、外国人医師の市内での営業管理を一層強化する方針だという。
※この記事は内田総研グループ発行のメールマガジン『士業・net』の一部を加筆・修正し、許可を得て転載しています。
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