最後に、上級編としてのキーワードを紹介する。
Ambient Computing(環境コンピューティング)
Physical Computing(物理コンピューティング)
センサーなどキーボードを使わないネットデバイスに囲まれたデジタル環境。KDDIの小野寺正社長は、ユーザーがICT(情報通信技術)を意識することなく利用でき、有害情報を自動的に排除するなど安心・安全・快適なアンビエント社会(ITが自然に溶け込んでいる社会)が実現すると語っている(世界ICTサミット2008)。
クリエイティブの分野では、Physical Computingという言葉が注目されている。パソコンの枠を超えて、アナログインプットを取り入れたり(音楽ゲーム「ダンスダンスレボリューション」もその例)、照明やモーターなどほかのデバイスと組み合わせたりなどをすること。スニーカーとケータイ/音楽プレーヤーの組み合わせをAmbient Computingの例としていることもあるが、こちらの意味に近い。
Augmented Reality(AR:拡張現実)
ARはリアルとデジタルを融合させ、現実の環境にバーチャルなものを合成提示する。クルマのボンネットにエンジンなど内部を映したり、人の動きに対応したりするメガネ型ディスプレイなどは何年も前からあるが、2009年あたりから活発化するとみられる。
このように、Webは2009年も進化していく。景気沈滞の下、効率化のためのネット活用もあるが、心が冷えた市場や社内でのコミュニケーションの重要性の高まりに着目する企業も出てくるだろう。新事業に取り組む大企業やベンチャーの数は減るだろうが、技術、サービス、事業の創造は止まることはないと思われる。一方で、インフラ関係には厳しさが増すのは避けられないだろう。もっとも、それで業界の再構築が加速するという点では、望ましいとも言える。
Webいくつかを問わず、Webとビジネスについて議論しましょう。あちら側もこちら側もmelting podでcreativeにコミュニケートしましょう(気軽に発言したり質問したりしましょう)。Web2.0 EXPO Tokyoのアドバイザーでもある本荘修二がナビゲート役です。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授