中国から海外留学する人数は増加の一途をたどっている一方で、帰国者の割合は全体の2割に過ぎない。中国政府は海外の優秀な人材を獲得するための施策を打ち出した。
広東省の珠江デルタ9都市と香港、マカオを含む大珠江デルタは、ニューヨークと東京都市圏に迫る世界第3位の大都市圏に成長した。また広東省、香港、マカオの3地域だけの総生産額は単一経済体として計算すると、アジアでは日本、韓国、インドにわずかな差で続いている。
珠江デルタと香港、マカオのより緊密な協力関係推進には、次のような重要な意義がある。
(1)現在の国際的な金融危機への共同対応に有利である点
(2)珠江デルタ経済圏の国際競争力と核心となる競争力の再構築に対応できる点
(3)広東省の産業ローエンド化とサービス業の発展の遅れなどの問題を解決し、香港・マカオに大きな発展のチャンスをもたらす点
過去30年間の広東省、香港、マカオの協力関係の特徴は製造業モデルであったが、今後30年はサービス業の発展モデルになるという。
中国共産党中央弁公庁はこのほど、「海外ハイレベル人材導入計画の実施に関する意見」を発表した。同計画によると、中国は今後10年間に海外から1000人のハイレベル人材を採用するという。
中国共産党中央組織部によると、ハイレベル人材に関して条件を満たした者は、高等教育機関、科学研究所、企業、商業金融機関のトップや高級専門職に就くことができるという。また重大な科学研究やプロジェクトのリーダーとなり、重大プロジェクトの顧問、論証作業、重大な科学研究計画や国家基準の制定、重点プロジェクトの建設などに携わることになる。
中国の帰国留学生団体である欧美同学会の王輝耀副会長によると、海外留学経験のある中国人は140万人に上るが、帰国者は約30万人で全体の20%程度に過ぎず、帰国者の割合は減少を続けているという。
全国知財権局局長会議が2月4日、珠海市で開かれた。会議によると、中国は、約100カ所の知財権保護支援センターを数年以内に設立し、知財権権利者の保護レベルの向上と知財権トラブルへの合理的で法に基づいた対応を支援していくという。
中国では知財権の法律制度に対する企業や公衆の知識が不足しているため、知財権制度を利用して自らの合法的権益を守るのが困難となっている。中国企業は2002年以来、米国関税法第337条に基づく米国国際貿易委員会による調査を74回にわたって受け、「337調査」を最も多く受けた国に7年連続でなっている。
知財権トラブルの処理や訴訟の費用を経済的にまかなえない中国の公民と法人や、知財権にかかわる解決の難しいトラブルに出会った中国の公民と法人、そのほかの組織に対して知財権保護サービスを提供するため、国家知財権局は2007年末に知財権保護支援事業を始めている。既に認可を受けて設立された知財権保護支援センターは46カ所に達している。
中国はさらに、数年以内に約100カ所の知財権保護支援センターを設立し、中国市場を主体とした知財権の創造、運用、保護、管理の能力を全面的に高めていく構えだという。
※この記事は内田総研グループ発行のメールマガジン『士業・net』の一部を加筆・修正し、許可を得て転載しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授