ITmedia トヨタはさまざまな場面で危機への対応が早いと聞きますが、実際にはどうでしょうか。情報システムも含めて教えてください。
大西 決して早くはありません(笑)。ITで世界の拠点の稼働の最適化を目指していますが、それを統制するコーポレートガバナンスの強化をもっとするべきだと思います。例えば、減産の判断をする際にも、いわゆるリーディングカンパニーとしてのバランスに配慮するあまり、1つ1つ見直す時間がかかりすぎる傾向があります。
ITmedia クラウドコンピューティングが情報システム構築における次の潮流として話題になっています。クラウドについてどのような考え方をお持ちでしょうか。
大西 実情としては、トヨタ本社がグループ各社のクラウドコンピューティングをしているようなものですので、別の形というのがいま1つ想像できない印象です。ただし、このままの状況ですと、CAEのところは使用頻度がさらに増大することが予想され、真面目にクラウド化を検討する必要があるかもしれません。
ITmedia カイゼン、カンバン、JIT(ジャストインタイム)といったトヨタを象徴する言葉がありますが、その面での進化というのはどうなるでしょうか。
大西 これからのカイゼンの視点や目指すべき効率化の形は今後出てくると思います。同心円的成長からの脱却というテーマが社内にあります。いつまでも全方位ではなく、どこかに尖った点も必要です。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授