楽天、日本最大級のマーケティングDBで顧客を一元把握Teradata PARTNERS 2009 Report(2/2 ページ)

» 2009年10月21日 07時00分 公開
[浅井英二,ITmedia]
前のページへ 1|2       

 楽天スーパーDBには、各サービスに登録された7000万人の会員情報、4200万点に上る商品の購買履歴、サービスやポイントの利用履歴などの情報が集約されている。「日本最大のマーケティングデータベース」と呼んでもいい。

 従来であれば、各サービスごとにこれらの情報が分析されていたが、楽天スーパーDBでは楽天経済圏で横断的に分析を行い、消費性向、趣味・嗜好、ライフスタイル、価値観といったサイコグラフィック(心理学的)な属性をはじき出し、DBに再投入しているという。

 「2006年から複数のDB製品を対象にベンチマークテストを開始したが、他の2倍から5倍という高いパフォーマンスが決め手となり、Teradata Active Enterprise Data Warehouse 5550を採用した」(景山氏)

 データマイニングツールはSPSS Clementineを、BIツールはBusiness Objectsをそれぞれ活用する。

 こうした顧客ごとに分析された情報は、パーソナラズされたメールマガジンやバナー広告、あるいはリコメンデーションに生かされている。今年5月からは、きめ細かい分析情報を基にしたターゲティング広告もスタートし、レスポンスが数倍に高まる効果も生んでいる。また、2つ以上のサービスを利用するクロスユース率も、2年前の31.4%から38.2%へと高まったという。

 景山氏は、「楽天経済圏における顧客の動向を一元的に理解し、顧客により良い体験を提供したい」と話す。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆