「匠の技」の過信はナルシズムかナショナリズム――工学博士の木村氏(2/2 ページ)

» 2010年10月15日 16時42分 公開
[怒賀新也,ITmedia]
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 木村氏が提示する考え方は、日本のものづくりにもっと理論化、システム志向、ソフトウェア志向を強めるということ。これが弱いことが最大の欠点だとしている。

 「一流私立大学に数学の試験なしで入学できるという日本の入試事情は、海外では例がなくおかしい」(同氏)

 数学的な考え方がないと、原理現物主義、手探り信仰、経験主義がはびこることになると警告した。

 木村氏は、来場した多くの来場者に向けて、「これからは通用しない技術者」の発想を以下のように挙げた。

  • 「技術者はものをつくればいい。使い方を考えるのは営業の仕事と考えている」
  • 「話を大きくしないでくれ、責任範囲をきめてそれに集中させてくれ」
  • 「理屈をこねないでとにかく実験にかかれ」
  • 「自分にしかない技術を身につけよう」
  • 「良いものさえ作ればいずれは売れる」

 やや悲観論に終始した印象もあるが、おおむね事実から離れていないこともあり、日本の将来を真剣に考える来場者にとって有意義な講演になったようだ。

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