連載
» 2011年03月16日 17時17分 公開

女性が指導的立場につくことを妨害している、大きな要因とは?海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(2/3 ページ)

[エグゼクティブブックサマリー,ITmedia]

やる気が情熱を生む!

 毎朝、自分を目覚めさせ、興奮と熱意を持って仕事に向かわせるものは何ですか?報酬は大切ですが、給料が要因ではありません。それは、自分に自信を持たせてくれる仕事そのものです。自分の仕事と自分の価値観や情熱がぴったりと合っていることは、仕事で充実感や満足感を得るための秘訣です。しかし、それは非常に高い目標であり、簡単に到達できるものではありません。自分の本当のキャリアを特定するには、自己発見、内省、自己分析をする必要があります。

 米国雇用均等委員会の会長であるナオミC・アープは、「人は自分が本当に得意とする事を知り、自分が好きなものや自分に喜びを与えてくれるものを理解する必要があります……自分が楽しい、面白いと感じられることをすることが大切なのです」と述べています。

 自分が本当に求めているものを特定するために、自己分析ツールを使ってみるのもいいでしょう。例えば、マイヤーズ・ブリッグス式性格分析テストなどの「人格および心理」テストや、キャリアキーやプリンストンレビュー・キャリアクイズなどの「興味とキャリア」分析などがあります。

 次回の業績評価では自分の長所と短所を確認してください。また、日記を付けることは自己開発につながる効果的な手段ですし、あるいは、キャリアコーチも次の行動の戦略を立てる手助けをしてくれます。

 熱意を持って取り組める仕事は、自分が楽しめる分野を見つけることです。これら以外にも、自己啓発や講習会などで、進むべき道が見えてくる場合もあるでしょう。

最高の自分

 昇進するためにはまず、今いるポジションで最大限の力を発揮して下さい。現在のポジションに必要な主要スキルを身に付け、今のビジネスにとって何が重要なのかを理解してください。しかし、もしあなたに能力がなければ上司に昇進を考慮してもらうことはできませんが、だからといって、昇進するために業務のあらゆる面において技術的専門家になる必要はありません。問題解決や人間関係構築など、自分のソフトスキルを活用し仕事で活躍して下さい。アリツィア社のCFOであるディーディー・ウィルソンは「自分が仕事で良い成績を出すことができれば、最終的には報われると考え、技術トレーニングを熱心に受けている女性があまりにも沢山います。私は、組織内でキャリアの階段を昇るにつれ、指導者としての意見を持つことの方が、専門知識を身につけるより大切なことなのではないかと思います」と述べています。

 日常的な業務に自信が持てるようになったら、他に貢献できる方法はないか考えて下さい。あなたの最終目標は、仕事で「必要不可欠な存在」になることです。仕事に活用できる自分特有の能力を見つけて下さい。成長するチャンスがあればイニシアチブを取り、 解決策を探すことに専念して下さい。ワシントン・ポスト・メディアのCEOであるキャサリン・ウェーマスは「常に、仕事で求められている以上のことをやり遂げて下さい。与えられた仕事は自分には役不足だと思っているというメッセージを与えてはいけませんし、必要最低限の仕事しかしない、あるいは、毎日ただ『タイムカードを押すだけ』ということではいけません」とアドバイスを与えています。

 自分の能力をきちんと理解している人は実は少ないのかもしれません。ですから、常に新しい技術を身に付ける必要性に迫られるのです。しかしここには、本当はまだ発揮していない確かな能力があるはずというメッセージが込められています。

30秒間の自己CMを作る

 職場で自分をどのように見せるかは非常に重要なことです。自信や能力を示し、「自分について来る人」を得て下さい。あなたの身だしなみ、振る舞い、話し方、他の人との交流の仕方などは、あなたのイメージを作る要素になります。初対面の人に会う時に使える、人を引き付ける「30秒のコマーシャル」を作って下さい。その中には、名前、役職、主な職務そして、「○○の場合は直接私にご連絡下さい」などといった、役に立ちたいと思っていることを伝える一言を織り込んで下さい。

 初めて会う人にも自分の特徴をスピーディーに印象付けることはとても大切です。最初に好印象を持ってもらえれば、その後の流れもスムーズで、逆に最初の印象が良くなければ、その印象を良くすることが難しいかもしれません。ですから、第一印象を良いものにするための準備をする必要があるのです。

人脈

 男性経営者は多くの場合、人脈を構築する事に長けています。シモンズ・スクール・オブ・マネジメントのディレクターであるパトリシア・デイトンは、「人脈を持てば女性は大いに助かりますが、まだそこまで行っていません。男性はずっと強力で正式な人脈を持っています」と説明しています。人脈を構築することでトレンドについて常に最新情報を得ることができますし、業界内で前進し続けることができます。

 また、特別業務やボランティア活動の人員の空きなど、社内および社外での仕事のチャンスを知るきっかけとなります。さらに、新しい人とつながりを持つことで自分の「パーソナルブランド」を構築し、広めることができます。パーソナルブランドとは、自分が持っている能力を独自の形で組み合わせたものです。

 何より、強力な人脈は仕事上のセーフティネットとなります。もし自分の会社が危機に陥った場合、あるいは何らかの理由で自分の仕事が危機にさらされた場合、人脈があれば次の仕事へ移行するリソースを手にすることができます。GEヘルスケア・クリニカル・サービスの本部長を務めるビッキー・ホーは、「組織再編が頻繁に行われる時代ですから、会社で身を粉にして働いても、ある日突然仕事を失うこともありえます。ですが、幅広い人脈を持つことで、素早く立ち直ることができます」と指摘しています。

 あらゆる手段を使って、社内と社外の両方で人脈を構築して下さい。協会や同窓会、コミュニティ・グループやチャリティなどの女性だけのグループも役に立ちます。また、リンクドインやフェイスブックなどのオンライン・ネットワーキング・サイトも有益ですし、簡単に利用する事が 強い人脈を持つことの重要さについては既に多くの人が意識していることではないかと思われます。性別により人脈形成には差が生じるようですが、それ以外に社交性や信頼関係なども大きく影響すると考えられます。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆