「関心がある」「気にかけている」という気持ちを伝えれば、信頼関係が深まる。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
問題です。次に挙げる定型的なあいさつ文に「もうワンフレーズ」付け加えて、相手により強く好印象を与える表現にしてみてください。
(1)面会日時を設定するアポのメール/電話で……
「では、7日の14時からということで、宜しくお願い致します」
(2)相手と対面した場面での第一声……
「はじめまして。 わたし、株式会社○○の○○と申します」
(3)初回訪問も終盤、そろそろ帰るタイミングで……
「本日はまことにありがとうございました」
もちろん、いずれもマナーにかなったあいさつですから、このままでもまったく失礼ではありません。 あえて「もう一言だけ」配慮するとしたらどうか、というのがポイントです。特に正解があるわけではなく、いろいろな回答例が考えられます。 例えばこのようなものはどうでしょう。
(1)「当日お会いできますこと、楽しみにしております!」
(2)「本日はお時間を頂けて大変嬉しいです。 楽しみにしておりました!」
(3)「今日は大変勉強になりました! お話を伺えてよかったです!」
いかがでしたか。 エグゼクティブの皆さんにとっては「当然じゃないの?」と思われる回答例かもしれません。わたし自身、これまで多くのエグゼクティブの方と会い、仕事も一緒にしてきました。その中で「またぜひご一緒したい!」と思える人に共通するのは、まさにこういった一言が自然に出てくることなのです。
これらに共通するのは、「相手へ積極的な関心を持ち、それに対して率直に自分の気持ちを伝えている」ということ。 専門的な言い方をすれば、「相手の存在価値を承認している」とでも言えるでしょう。 わたしはこの要素を、押さえておくべきポイントの頭文字をとって「3K=感謝、感動、関心」と言っており、常々その重要性を伝えています。
エグゼクティブという立場になればどうしても、相手が気を遣ってくれる機会が増えます。人によってはそのような環境に慣れてしまって、相手に「3K」を伝えることを忘れてしまいがちです。 しかし「デキるエグゼクティブ」は、いつも自然に相手の気持ちに配慮ができています。
例えばこんな場面、身に覚えはないでしょうか。「ということで、キミにはチームリーダーになってもらうことになった。 重責だし大変な時期だが、得ることも多いからキャリアには間違いなくプラスになる。 よろしく頼んだよ」「……はい(うわー また残業が増えるのか…)」
わたしたちは無意識のうちに、「相手は自分のハナシを聴いてくれているもの」という前提で話をしますし、そうであることを期待しています。しかし実際のところ、例のような「気持ちの上でのすれ違い」は日々発生しているものです。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授