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» 2011年04月13日 07時00分 公開

優れたアイディアを攻撃から守る方法海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(2/3 ページ)

[エグゼクティブブックサマリー,ITmedia]
エグゼクティブブックサマリー

攻撃の分類法

 攻撃者はさまざまな姿をしていますが、攻撃自体はわずか4種類です。最も強力な攻撃は、その4種類の内の2つか3つを組み合わせたものです。

4種類の攻撃のカタチとは

 1、「混乱」:無関係な文句を言ったり、複雑な論法を使ったりして、人々がアイディアを理解しにくくし、そのアイディアが妥当かどうか潜在的支持者に疑問を持たせる戦略

 2、「遅延」:一見論理的に見える疑問を投げかけたり、アイディアの採用を決めるプロセスを止めるような問題を指摘したりして、アイディアを実現する絶好のチャンスを奪い取る戦略

 3、「不安のあおり」:故意にあるいは無意識に人の不安をあおり、否定的な感情を呼び起こし、アイディアについて論理的に考えさせないようにする戦略

 4、「冷笑(あるいは中傷)」:アイディア自体ではなく発案者を攻撃し、冷静さを失わせ、周りに発案者の能力について疑問を抱かせる戦略

 幸いなことに、上記の4種類の攻撃全て(あるいはその組み合わせ)に、簡単な備えと「特定の対応方法」に基づくシンプルな手法を持って対抗することができます。

 新しい提案を拒絶するパターンに比べると、実際に攻撃される方法のパターンはある程度限られていることが分かります。また、攻撃を恐れて新しい提案を引っ込めるのではなく、そのパターンを知って対応できる可能性があるという励ましも得ることができます。

対抗する手法

 アイディアを採用してもらうためには、人々の注目を集める必要があります。そうすることで彼らの「思考と心」に訴えかけることができます。しかし、周りの人に自分のアイディアについて知ってもらうことは簡単なことではありません。研究によると、人はわずか1週間の間で1万件もの提案、アイディア、企画案、要望などを受け取ることがあるとされています。つまり、年間52万件もの提案などで彼らの脳は一杯だということです。

 このようにさまざまなアイディアが頭の中でひしめいているため、発案者にとって聞いてほしい重要な人は、簡単に注意散漫になってしまいます。そこで、意外だと思うかもしれませんが、自分のアイディアを攻撃してくる人が必要となります。中傷する人や疑り深い人が議論に参加することで、より多くの人が新しいアイディアに注目するようになるからです。攻撃者が生み出す「活気やドラマ性」によって、人々の関心を引き寄せ、注目し続けてもらうことができるのです。しかし、議論の最中、攻撃者にばかり注目してはいけません。主要な聞き手、つまり自分が提案する新しいアイディアの行く末を決める大多数の人に焦点を当てることが大切です。

 新しい提案を気に留めてもらうことの方が、実は攻撃をかわすことよりも難解なのではないかと思わせます。ですが、敵対すると考えていた攻撃者を上手に利用するという思いがけない提案が投げ掛けられています。自分の意見を主張する時には工夫が必要だということです。

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