大切なのは見せ方を変えること。ドラマの演出家になった気分で自分の見せ方を、行動を変える。自分の意識が変わればそれは人に伝わるから。
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あなたが着ている洋服、身に着けている時計。どうして買ったのですか? 本当に機能などを調べて対費用効果を考えて購入しましたか? そんなことはないと思います。意外にも「ブランド品だから」「有名だから」ということで買ったのではないでしょうか?
ルイ・ヴィトンもユニクロもスターバックスも伊勢丹もセブン-イレブンもブランドです。有名だからあなたを始めとする多くの人はそこで買い物をします。それは人間も一緒です。どうしてその設計技師を雇ったのか? どうしてそのCMプランナーを? 弁護士を? 有名であれば説明する必要はありません。
有名というだけで相手に安心感を与え、選んでももらえる確率が上がります。「技術」を磨くのは時間がかかります。でも自分自身を売り込むのには、洋服を変ええたり身なりを整えたり、行動を変えたりするだけでできます。
そう、変身しましょう。変身はあなたを大きく変えます。しかも洋服なら買って着るだけです。数時間で売れっ子になることも可能です。今から20年前ボクはぺいぺいの放送作家でした。全然ダメダメでした。月収は2万円。でも、フジテレビに行って気がついたことがあります。
売れっ子作家はお洒落だ。まだ誰もボクのことを知らない。だったらボクも売れっ子のふりをしよう……とジャケットを買い込み中古のベンツで登場。するとどうでしょうか? いきなり年収1千万円超の放送作家に早変わりです。
たったそれだけのことです。1時間で売れっ子作家のできあがり。中身は同じ野呂エイシロウです。実力も仕事内容も変わりません。昨日と同じ野呂エイシロウです。それなのに稼ぎは一瞬で10倍近くに大変身です。
まずは有名になりましょう。それが何よりも大切。
スーツを着たからいいというわけではありません。どんなスーツを着るべきなのか? 真剣に考えましょう。例えば弁護士と社長さんと医者とデザイナーでは選ぶスーツが全然違います。そこを一瞬で分かる必要性があります。ドラマの演出家はスタイリストと相談して俳優の洋服を選びます。弁護士と銀行員と怖いお兄さんのスーツを選びます。画面で見ても一瞬で分かります。
そう、真剣に選べばその差を表現することができるのです。あなたもそんな気持ちで自分の職業に合ったスーツを選びましょう。セレクトしましょう。金融機関も、日本の金融機関と外資では服装は違います。トヨタ自動車とヤナセでは違います。そういうものなのです。
ほら、あなたが着るべきスーツが決まってきます。大切なのは見せ方を変えることです。ドラマの演出家になった気分で自分の見せ方を変えましょう。それだけです。
現在のボクは、毎日10件以上の会議があり大忙しです。でも、以前は週に1件か2件でした。売れっ子の人は次々と別の会議へ行くのにボクのスケジュールは真っ白! でもボクは常に、わざと遅刻をして「すみません、前の会議が伸びまして」的な演出をしていました。
会議も中座。「すみません、この次のミーティングが迫ってまして」でも実際にはそんなことは全くなく何もスケジュールはありませんでした。そうスカスカ。演出です。でも忙しさを演出することで周りからは「あいつは売れっ子だ!」と思わせたのです。
実際には暇なので喫茶店でお茶したり、映画を見ていました。コンサルタント業でも必ず相手のスケジュールに合わせることはありません。「その時間はちょっと……15時なら大丈夫ですけど……」と調整するのですが、実はどちらでもOK。でも演出をして自分は忙しいのだという事を見せていったのです。
格好だけではNGです。そこに行動を伴うことで「売れっ子」的に見せるのです。それが演出であり自己PRです。ラーメン屋さんも行列ができている店のほうが美味しそうに見えますよね? 大忙しのビジネスマンを演出しましょう。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授