1の「多数に伝える」ためのCEOメッセージでは、月に1回程度、例えばセミナーで話した内容やメディアに取り上げられた記事、お客様との会話などオフィシャルな内容を伝えている。一方、CEOブログはSFDCなどのコラボレーション支援ツールを利用して、約10日に1回の頻度でプライベートなことや、仕事以外の話題も含め公開している。一般的に社員は社長と向き合ったときに、何を話していいか分からないことが多い。そこで、CEOメッセージやCEOブログを、社員とのコミュニケーションのための話題作りに活用している。
全社員ミーティングは年に4回開催しており、業績発表など会社にとって重要な情報の提供や、表彰、質疑応答など行っている。ここで話した内容はイントラで公開しており、マネジメントと社員の間で情報格差が出ないようにしている。
2の「多数の意見を聴く」ためのマネジメント・キャラバンは、13人のマネジメントメンバーが数人のチームを組み、地方の拠点を回って情報共有を行う取り組みである。例えば会社として中期経営計画を発表しても、地方の拠点にまで情報共有を徹底することは難しい。そこで、主要な拠点で要点を説明したり、疑問点に答えたりしながら、多数の意見を吸い上げている。
また、社員オピニオン・サーベイは、2年に1回、全社員に約60問の調査を匿名で実施し、外部の調査会社に結果の分析を依頼している。例えば、「経営陣は事業の方向性を明確に示している」という問いに対し、「すごく同意する」から「まったく同意しない」まで5段階で評価する。課題があぶりだされるので、具体的なアクションにつなげ改善している。
3の「多数×多数」では、「Seiji's BAR」と呼ばれるカジュアルな懇親会を会社の会議室で開催している。ポイントは社長がバーのオーナーであり、参加する社員を「いらっしゃいませ」とおもてなしすること。ルールは、参加した社員が普段話をすることのない他部門の人と話をすること。社員間のコミュニケーションの幅を広げることができ、非常に好評である。
4の「少数に伝える」では、「研修プログラムでのリーダースピーチ」を実施。これまでの成功談や失敗談などを紹介し、質疑応答を実施することで、社員とのコミュニケーションを図っている。表彰・褒賞プログラムもコミュニケーションの手法の1つとして頻繁に行っている。貢献を認め、感謝の意を伝えるのは非常に重要と考えている。また、どのような行動を取れば表彰されるのかが周囲に伝わり、期待する行動が増える効果もある。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授