今年で14回目の「早稲田大学世界電子政府進捗度ランキング調査2018」の結果は、1位デンマーク、2位シンガポールと首位が入れ替わった
世界の主なICT先進国65カ国を対象に、早稲田大学電子政府・自治体研究所が中心となり、国際 CIO 学会傘下の世界主要11大学と提携して、電子政府進捗度を調査・研究した結果を発表した。
昨年2位だったデンマークが初の1位に、2位シンガポール、3位は昨年9位だった英国が大きく順位を上げた。4位エストニア、5位の米国は昨年の3位から順位を下げた。6位韓国、日本は7位と昨年の4位から順位を下げている。
電子政府分野の現状と課題を評価するための指標は10項目で、「ネットワークインフラの充実」「行政管理の最適化」「オンライン・サービス」「ホームページの利便性」「政府CIOの活躍度」「電子政府普及振興」「市民の電子参加」「オープン・データ活用」「サイバー・セキュリティー能力」「先端技術の活用」である。
調査結果の主な特徴は、電子政府の名称が「e-ガバメント」から「デジタル・ガバメント」に変わっている、デジタル格差、中央対地方、所得などの格差が広がり、新興国における電子行政化は先端技術を「持てる国」と「持たざる国」でICTの格差が広がっている。また、ソーシャルメディアと電子政府サービスの連携が進み、災害時の有用性はもちろんだが、市民中心のユーザー指向サービスも推進している。
日本は「政府CIO」は1位、「電子政府推進」は4位だが、スマホの利活用システム化が遅れており、公的個人認証の高度化がカギとなるだろう。また、ランキング1位のデンマークではすでに電子申請に1本化されているが、日本は紙ベースと電子申請の2本立てでコストがかかるため早期にペーパーレス政府を目指必要がある。
■2018年総合世界電子政府ランキング
順位 | 国名 | 得点 |
---|---|---|
1 | デンマーク | 94.816 |
2 | シンガポール | 93.843 |
3 | イギリス | 91,921 |
4 | エストニア | 91.125 |
5 | 米国 | 90.340 |
6 | 韓国 | 85.500 |
7 | 日本 | 84.493 |
8 | スウェーデン | 81.700 |
9 | 台湾 | 80.383 |
10 | オーストラリア | 80.248 |
11 | ノルウェー | 79.760 |
12 | スイス | 79.030 |
13 | フィンランド | 78.982 |
14 | ニュージーランド | 74.694 |
15 | アイスランド | 73.942 |
16 | カナダ | 72.459 |
17 | オランダ | 70.259 |
18 | 香港 | 70.236 |
19 | フランス | 69.761 |
20 | ドイツ | 68.176 |
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明治学院大学 経済学部准教授