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» 2019年02月14日 07時14分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:なぜ、あの部下の報告や企画案はしっくりこないのか? (1/2)

もしかしたら、その部下に足りないのは「本気度や、経験や、センス」ではなく、全ての職種に万能に使えるあの知識かもしれません。

[デ・スーザ リッキー,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。


『ひと目でわかるマーケティング 実戦から生まれた絶対成功の鉄則100』

 現場で多くの知識と経験を日々学習しているはずの部下と意見を交換しようとしたとき、例えば……、ブレストでは「現実離れした、思い付きの発案ばかりが飛び出し」たり、報告には「客観的な視点が欠けた思い込み」のものが上がってきたり、どうも、本質にフィットしない方向に進んでしまうケースは、ありませんか?

 「どうして、お前はいつもこうなのだ」と相手に聞いても、相手も意味が分からないような顔をするばかり。お互いが解決したい課題のはずなのにどうも進まない。「本気度が足りないのではないか?」とすら思ってしまいそうな場面です。

 しかし、ちょっと待ってください。

 もしかしたら、その部下に足りないのは「本気度や、経験や、センス」ではなく、全ての職種に万能に使える「マーケティングの基本メソッド」の知識の方かもしれません。

 それは、SWOTやカスタマージャーニーという「学術としての知識」ではなく、多くのトップマーケターが有している「もっと本質的な」経験から培われる「経験知」の方です。

 もし、あなたや部下が、それらの知識を体得すれば、あなたは業務全体の効率改善を行い、余計なコミュニケ―ションを極限まで「削減」することも可能となるかもしれません。

経営層と戦える武器は「3つしかない」ことを、多くの部下は知らない

 私の書籍の中でもたびたび登場しますが、マーケティング(プロモーション)業務というのは、事業主から「予算を預かり、それを確実に執行し、その費用対効果によって、企業に利益という成果で貢献する」職種です。

 従って、担当者は経営層と語るために(常にマーケティングを実践で学んでいる人間は)、必然的に以下の3つの情報を持って、上司とのコミュニケーションを行うようになります。

1、客観的根拠に基づいて展開される「ロジック」(論理)

2、それを裏付ける「ファクト」(事実)

3、ファクトを証明する「数字」

 その提案が、客観的なファクト(事実)に基づき、生まれたロジック(論理)であり、かつ、数字(裏付け)が得られたものであれば、そこに「担当者の主観」が入り込む余地はありません。

 ここではじめて「データを元にした、本質的な議論と報告」が生まれます。そして、それは多くの経営層との会話を成立させるための前提条件であり「素地」となります。

 これらの知識を有さないとき、その部下は上司にこう問います。

 「どうしたら、いいですか?」

 しかし、これらの武器を正しく有している部下は、このよう質問してきます。

 「こういう課題になっているので、僕はこう思うのですが、いかがですか?」と。

 上司と会話を行うために必要な武器の種類を理解しているからこそ「客観的根拠に基づいた、自分の意見」を出すことが可能となります。

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