「女の子なんだからおしとやかにしていなさい」「でしゃばってはいけません」「男性の一歩後ろを歩く人が女性のかがみです」「家で家族を支えるのが女性の仕事」……挙げだしたらキリがありませんが、幼い頃から当たり前のようにかけられてきた「女性とはかくあるべし」といった言葉が、女性たちを縛っています。特に女性で「勉強ができる」「仕事ができる」ということは、尊敬に値するどころか、むしろネガティブに捉えられることも多いのです。2019年、令和の時代に入った今なお、です。
控えめにいることが良し、と教えられて育ってきた女性たちは、仕事の場においてもその考え方から抜け出せずにいます。本当は言いたいことがあっても自分からはなかなか話そうとしません。「私なんかがこんなこと言っても喜ばれない」と自分を押し殺しているのです。
とはいえ、仕事の世界で遠慮は美徳にあらず。女性だろうが男性だろうが出しゃばってなんぼの世界です。だからこそ、女性たちには積極的に意見を求めてみてください。「あなたの意見が聞きたいんだよ」と逐一伝えることで、自分を出さないほうが良いという呪縛を解いてあげましょう。
「私の考えを伝えていいんだ」と気づいた女性たちはすごい力を発揮します。次から次にアイデアが溢れ出し止まらなくなります。女性活躍推進で結果を出している企業が、女性社員だけのアイデア会議を行っているという話はよく聞きますよね。
部下育成の最大の鉄則は「上司が部下の可能性を信じること」です。これは相手が男性社員でも女性社員でもベテランでも新人でも同じです。
「うちの部署のAさんは本当に仕事ができなくて……」とか、「やっぱり女性社員はダメですよ!」とか、自社の社員や部下、後輩のことを「できない人間」として話している経営者や管理者の姿を見かけることが残念ながらあります。
部下指導に限った話ではありませんが、否定から入った事象はまずうまくいきません。「できません。なぜならば……」とできない理由を探してしまうからです。反対に肯定から入った事柄はうまくいく可能性が大きくなります。「どうすれば……」とゴールまでの道筋を考えはじめるからです。
「女性部下は仕事ができない」と決めつけてしまった上司の目には、もう女性部下の悪いところしか映りません。やる気がない、態度が悪い、などできない理由ばかりが頭に浮かんでしまい、これでは部下の成長や良いところを見つけることもできません。
反対に、「彼女は絶対に大物になる!」と信じている上司は、「どうすればもっと力をつけさせてやれるか?」「前回よりもここが良くなっている!やっぱり成長している!」と良いところや今後の課題を見つけることができます。
どちらの上司の下についている女性が伸びるかは、明白ですよね。
小学校教員を経て、一般企業の営業職として入社。営業未経験ながら、礼儀礼節を徹底した営業スタイルを確立し、3年で売上NO1、トップセールス賞を受賞。
04年株式会社新規開拓を設立。現在までに延べ17万人の社員研修・人材教育に携わる。
女性の真の自立支援、社会的地位の向上を目指した、TSL「トップセールスレディ育成塾」を主宰。卒業生は2500人を超える。
著書は全39冊、累計売上部数は約48万部。主な著書に、『コミュニケーションの教科書』(フォレスト出版)、『すごい仕事力』(致知出版社)ほか多数。最新著は『仕事も人生もうまくいっている女性の考え方』(あさ出版)。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授