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» 2019年08月08日 07時16分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:組織の体幹=共通言語。探す、みつける、鍛えることがリーダーの仕事 (1/2)

皆さんの組織には「共通言語」はあるか。共通言語が無い組織では、どのようなことが起こるのだろうか。

[河口紅,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。


『リクルートOBのすごいまちづくり』

 共同執筆者の一人として出版した「リクルートOBのすごいまちづくり」には、徹底的に現場にこだわるといった、いわゆる「リクルートのDNA」を持つ12人のOBが実践したさまざまなまちづくり事例を12話記載しています。

 「まちづくり」の事例が、なぜビジネス書に? と思う人もいるかもしれませんが、地方では少子高齢化による慢性的な人材不足という深刻な課題を抱えており、これは今の日本企業が抱える問題と同じです。

 「優秀な人材を育てられない」「組織がチームとして機能しない」といった悩みを持つ企業のリーダーの皆さんには、少し異なる視点からの課題解決へのヒントが満載なのでぜひご一読ください。

 私は第9話「官民協働により実現した新たな子育て支援モデル」を書きました。「子育て支援? ビジネスに関係ないから無視!」と、読むのをやめて他の画面に切り替えようとした方、もう少しお付き合いください。

 実は私がこれまで行ってきたことは、直接的な子育て支援ではなく、子育て支援をしたい人や団体を支援する活動であり、その中でも力を注いできたのが組織を活性化させチームビルディングの要ともいえる「共通言語」の探し方や生み出し方です。(詳しくは本の187ページひょうご子育てコミュニティ流協働7か条 (2)みんなで探せ、共通言語! を読んでみてください。) 

 そのため、ビジネスシーンで応用可能なノウハウが詰まっています。しかしこの本に書いた事例は、共通言語を見つけるために泥臭くアナログ的な手法を使っているので、結果を出すには多くの時間が必要です。そこでビジネスリーダーの皆さんにはより効率的に短時間で組織の「共通言語」を作り出すことができる「エマジェネティックス(R)」という別の手法を紹介します。

 さて、皆さんの組織には「共通言語」はありますか? 共通言語が無い組織では、次のようなことがよく起きています。一つでも思い当たることがある場合は、共通言語が無い組織かもしれません。

  • 営業と技術がいつも反目しあっている
  • 「どうして苦手なことばかり指示されるのか」と思ったり、他の同僚が言っているのを聞いたりしたことがある
  • 成果をあげたのに褒めてもらえないという不満の声が聞こえてくる
  • 会議ではいつも同じ人しか意見を言わない
  • 組織の中に、能力の低い人が多いと思う

 共通言語とは、組織内の人が互いの意見や主張を正しく理解しあうために大変重要なものです。そこで私は共通言語のことを組織(会社)の体幹と表現しています。

 そもそも人間の体幹とは胴体のことを指しているのですが、胴体が弱るといくら腕や足を鍛えてもバランスが悪くなります。組織も同じで、体幹=共通言語が無いと、たとえ営業や技術がそれぞれ成果を出したとしてもその成果をしっかりと結び付ける胴体が無い状態なのでチームとして機能しないわけです。

 さらに人間の場合は、体幹が弱っていくと筋肉量が減り内臓脂肪が増加するので、外見からは分からない隠れメタボの誕生です。これも組織に置き換えてみると、共通言語が無い→自分の意見が正確に伝えられない→評価がされない→仕事へのモチベーションが下がる→意欲ある社員が減る→逆に指示待ち社員が増えていく。(メタボ企業の出来上がり)この様に非常に危険な状態になってしまいます。

 組織の隠れメタボ化を防ぐために、早速共通言語をつくりだすための組織の体幹トレーニングを行いましょう。効率よくトレーニングが行え、短期間で結果を出したい場合にはエマジェネティックス(以下EGと記します)の導入を勧めています。

 EGはアメリカで開発された脳科学に基づいたプロファイル技術で、人の特性を「4つの思考特性」と「3つの行動特性」に分けて数値化します。それにより自分の特性を正しく知ることができるだけではなく、他者との特性の違いも理解することができるツールです。

 私は、共通言語を作るためのトレーニングの第一歩は「自分の特性を知る」ことだと考えています。この意味を理解してもらうために、先ほどの職場のチェック項目にある「どうして苦手なことばかり指示されるのか」を例に話をします。

 ほとんどの人は自分自身が得意なことや簡単にできる仕事は、誰もができるはずだと思っています。仮にあなたが文章校正などの細かいチェック作業が得意だとすると、自分では簡単にできる仕事なので、経験の浅い部下に文章のチェック作業を任せることで自信を持たせられると考え、同じような仕事を何度も任せるでしょう。

 しかし、その部下はあなたが思うほど成果を出すことができないうえに、上述のような不満を口にする始末です。その時あなたはこんな風に感じるのではないでしょうか。「この部下は、こんな簡単なこともできない使えないやつだ」と。すると部下もあなたのことを苦手と感じて避けるようになり、コミュニケーションがどんどん不足してきてなんとも息苦しい関係になってしまいます。

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