ホンダ系の新スタートアップが海洋データ収集に新機軸 小型無人ボートで効率調査

ホンダは26日、同社の新事業創出プログラム「イグニッション」で設立されたスタートアップ(新興企業)「UMIAILE(ウミエル)」が4月から事業を開始すると発表した。

» 2025年03月27日 09時40分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 ホンダは26日、同社の新事業創出プログラム「イグニッション」で設立されたスタートアップ(新興企業)「UMIAILE(ウミエル)」が4月から事業を開始すると発表した。

ホンダ系スタートアップのウミエルが開発した小型無人ボートの試作モデル=26日、東京都港区

 ウミエルは、高速で水上を自律航行し、センサーなどの調査機器で海洋情報を収集できる独自の小型無人ボートを開発。ボートの販売のほか、波浪・潮位などの情報や海洋生態系、海洋地質といった各種の収集データの提供事業などを手掛ける計画だ。

 海洋データの収集には従来、建造費が数百億円に上る有人調査船が使われている。運航費を含めた大きなコスト負担が観測の頻度や密度の障害となり、得られる情報が限られる課題があったため、低コストの無人ボートを多数使うことで高頻度・高密度の観測を実現する新機軸を提案する。

 ホンダ出身の板井亮佑最高経営責任者(CEO)らが開発したボートは水中翼を使う船体制御が特徴で、黒潮などの流れの速い海域でも自由に移動する安定運航が可能。船体上面のソーラーパネル発電で長時間の観測が行えるという。民間向けのほか、海洋に関連する省庁や研究機関の需要も見込んでいる。

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