JR東日本の喜勢陽一社長は1日、対面で切符を販売する「みどりの窓口」について、将来的に販売機能をAI(人工知能)に置き換えていく考えを示した。喜勢氏は「人が切符を売る仕事は、なくなっていくようにしたい」と述べた。
JR東日本の喜勢陽一社長は1日、対面で切符を販売する「みどりの窓口」について、将来的に販売機能をAI(人工知能)に置き換えていく考えを示した。喜勢氏は「人が切符を売る仕事は、なくなっていくようにしたい」と述べた。
同日開かれた、2034年度までの10年間の経営目標の発表会見で明らかにした。喜勢氏は「AIは、言語認識能力が相当高くなっている」と述べ、現在行われている対面販売と同程度の仕事は、近く行えるようになる可能性が高いと指摘。AIを活用した販売ツールを導入することで発券業務を効率化し、「お客さまにお待たせしない駅空間を作りたい」と述べた。
JR東では、QRコードを活用しチケットレスで改札を通過できる仕組みを導入済み。利用者のスマートフォンの位置情報で改札の出入りを確認・決済するシステムの開発にも取り組んでいる。喜勢氏はこうしたサービスにも触れ、利用拡大を通じ「発券」そのものもなくしていく考えも併せて示した。
みどりの窓口をめぐっては、コスト削減目標やインターネット販売の拡大に伴い、21年に窓口削減の方針を決定。しかし当時新型コロナウイルス禍で減っていた利用者はその後急回復し、昨年5月には削減計画を凍結した。一部駅では繁忙期に臨時窓口を設置したり、いったん閉鎖された窓口を復活させたりしており、需要はいまだ根強い。
喜勢氏は窓口自体は残す方針で、「人がいらなくなるかというと、そうではない」と強調。旅の相談を受け付けるなど人が行う仕事は残し、人とAIで住み分けを進めるという。(織田淳嗣)
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