横浜市のベンチャー企業が、映画館で売れ残って廃棄されるポップコーンを原料に使うクラフトビールを商品化した。食品ロスを減らすだけでなく、新たな付加価値を持たせる”アップサイクル”の取り組みだ。今月から神奈川県内のスーパーや百貨店などで販売する。
横浜市のベンチャー企業が、映画館で売れ残って廃棄されるポップコーンを原料に使うクラフトビールを商品化した。食品ロスを減らすだけでなく、新たな付加価値を持たせる”アップサイクル”の取り組みだ。今月から神奈川県内のスーパーや百貨店などで販売する。
新商品は「ホップコーンラガー」(350ミリリットル缶、参考価格398円)。ビールの原料である麦芽を粉砕して糖化させる過程で、映画館「ブルク13」(同市中区)のポップコーンを加えている。発売元の「Beer the First」(BtF、同市神奈川区)は「すっきりした飲み口で、ホップの爽やかな香りが広がる軽やかな味わいが特徴」とアピールする。
同社は令和3年創業。食品卸会社に勤めていた坂本錦一社長が、規格外のため出荷されない果物などの食品ロスに胸を痛め、自分の好きなクラフトビールに加工しようと起業した。
総勢3人、年商1億円足らずの小さな会社だが、日本航空や明治、高島屋などと協業。米、脱脂粉乳やパンなど、各社の事業から発生する未利用素材をアップサイクルしたクラフトビールを企画している。
「ホップコーンラガー」を手がけた(左から)坂本錦一「Beer the First」社長と、映画館「ブルク13」の辛島俊二サイトマネジャー、横浜市の岡崎修司・脱炭素社会移行推進部長=3月30日、同市西区(山沢義徳撮影)今回の商品は、国の「脱炭素先行地域」に選定されている横浜・みなとみらい地区の食品ロスを削減する取り組みから誕生した。横浜市と同地区の民間事業者が開く検討会で、天候や上映作品などにより売れ行きが大きく変動する映画館のポップコーンに注目。BtFに声がかかり、昨夏から計画を進めてきた。
販売する缶の表面には、みなとみらい地区のビル群と、古くから酒造りの世界で麦芽を狙うネズミ除けの守り神とされたネコ、泡に見立てたポップコーンを描いている。
今月4、5日に市内で開かれた音楽イベントで生ビールを先行販売し、評判は上々だったという。まず2万4千本製造し、ブルク13のグッズ店でも販売する。
BtFの坂本社長は「クラフトビールを好む20〜40代の愛飲層は、サステナブル(持続可能)な取り組みへの関心も高い」と話し、今後の展開に自信を示す。現在は他社に製造委託しているが、横浜に自前の醸造所を構えるのが目標だ。
ブルク13の辛島俊二サイトマネジャーは「意義のあるプロジェクトに参画できてありがたい」と語り、横浜市の岡崎修司・脱炭素社会移行推進部長は「食品ロスについて考えるきっかけとして、来年の国際園芸博覧会でも商品を企画できれば」と期待を寄せる。(山沢義徳)
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