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» 2010年12月10日 08時36分 UPDATE

ヘッドハンターの視点:絶対なりたくないポジション、それは…… (1/3)

ヘッドハンターだった15年の間にたくさんの採用プロジェクトを担当しました。自分だったら絶対やりたくないポジションとは……。

[岩本香織(G&Sグローバル・アドバイザーズ),ITmedia]

 ヘッドハンターだった15年の間にたくさんの採用プロジェクトを担当しました。わたしの場合、ほとんどハイテク業界ですが日系、外資、JV企業で、営業、マーケティング、エンジニア、コンサルティングサービス、広報、人事、財務、などのさまざまなエグゼクティブポジションを担当致しました。

 「やりがいがありそう」「やってみたい」というポジションもたくさんありました。そんな中で、自分だったら絶対やりたくないポジションとは……。

 ズバリ「社長」です。

 こんなに割の合わない仕事はありません。まず、責任の割に権限がありません。ものすごいハードワークです。さらに、とても孤独です。

 ある時、外資系IT企業の日本社長に対して米国本社の役員が「スリー・ストライク・アウト」という言葉を使っていました。3 四半期(9か月)連続で売上目標を達成しなければクビという意味だそうです。就任1期目の結果は悪くてもそれは前任者の責任と見なすそうです。2期目は自分の責任ですが1回のミスは許されるとのこと。

 ただし、連続して目標達成できなければそれはクビに値するのだそうです。この業界ではよく聞く話ではありますが、シビアな話です。(ただし、その間に1度でも目標達成すれば悪かったことをすっかり忘れてくれるのもこの業界の特徴です。)

 基本的に達成するべき目標は売り上げです。ただし各部署の増員を含めた人事権は本社が握っていることが多く、日本社長の自由にはなりません。また営業以外の部署はAsia/Pacificや本社に各部署の上司がいて、日本の社長よりも海外とのパイプを重視しているケースも少なくありません。そのため、社長は日本全体の売り上げ責任を持ちながら、組織を動かすこともできないし、本社の許可なく人事に手を付けることもできないのです。

 また、多くの場合、日本の社長は「代表取締役社長」であるため、本社が考えるJapan Presidentとは別の意味で社会的に大きな責任を持っています。

 昨今、外資系IT企業の日本の売り上げはほとんどのケースでグローバルの3〜8%です。これは実は大変やっかいな数字です。3%以下だと本社もあまり気にならないので、ある意味“放置”されます。3〜8%は「上手く育てれば大きく伸びる、下手をすると会社全体に大きな影響を与える」数字なので、Asia/Pacificや本社の多くのエグゼクティブが口を出したくなるのです。そのため日本社長のスケジュールには早朝、深夜に関係なく、電話・ビデオ会議が入ってきます。全社的なビデオ会議に参加する際には米国、ヨーロッパの時間に合わせると日本は必然的に深夜、早朝になります。

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