経営の舵取りや戦略立案を担うビジネスインテリジェンスの活用は広まっているのか。ITmedia リサーチインタラクティブ第3回の読者調査では、「ビジネスインテリジェンス」をテーマに扱う。
ITmedia リサーチインタラクティブ 第3回調査「ビジネスインテリジェンス」を実施しています。回答はこちらをクリック。
ビジネスインテリジェンス(BI)に対する投資がこれまで以上に求められている――。米IBMが10月29日に発表した国内外のCIO(最高情報責任者)への調査「IBM Global CIO Study 2009」によると、アンケートに回答したCIOの7割以上が、企業の競争力向上の鍵はビジネスインテリジェンスが握ると考えている。「企業が持つデータの分析と活用」こそが、変化の激しい世界市場に対して柔軟な戦略を生み出し、他社との競争で勝ち残っていくための最優先のテーマと見ているのだ。
米Gartnerのアナリストが提唱したビジネスインテリジェンスは、そのコンセプトが生まれた当時から現在に至るまで、企業戦略の根幹を成すものとして、多くの企業の注目を集めてきた。経営層だけでなく現場のスタッフまでが、データウェアハウスやデータマートにため込んだデータからさまざまな切り口で価値のある情報を見つけ出し、事業展開や日々の業務に生かせるからだ。こうした期待に応えるかのように、ビジネスインテリジェンスを企業内に浸透させるツールやソフトウェアも多数登場し、企業の導入も年々増えている。
またGartnerが世界のCIOに毎年実施している調査「EXP CIOサーベイ」では、国内のCIOが2009年に優先するテクノロジーとしてビジネスインテリジェンスが2位にランクインした。2007年は9位、2008年は3位だったことからも分かるとおり、ビジネスインテリジェンスに対する国内企業の期待は日増しに高まっている。
だが、「ビジネスインテリジェンスは使えない」という利用者の声はいまだに後を絶たない。データウェアハウスなどに集約したデータの品質や分析結果の整合性、ツールの使い勝手など、その理由はさまざまだ。ビジネスインテリジェンスを導入する目的は、経営や現場における意志決定のスピードアップや問題点の解明、業務プロセスの改善といったものであるはずなのに、「データの参照やリポートの作成、分析業務の自動化」といった使い方にとどめてしまっている企業は少なくない。
ITmedia リサーチインタラクティブでは、第3回読者調査「ビジネスインテリジェンス」を11月6日まで実施している。ここでは、企業でビジネスインテリジェンスが現在どのように活用されているかを解き明かし、経営戦略や意志決定、業務の効率化につなげるためにはどうすればいいかを考えていく。調査にご回答いただいたみなさまには分析結果の詳細なリポートをダウンロード提供する。また分析結果はITmedia エンタープライズに記事として掲載していく予定だ。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授