奥深さにひるむまもなく次の壁はすぐにやってきました。たとえば強みを生かすことは、子供の頃から長所伸展などの言葉で耳にしていたのですが、いざ強みを問われると、即答できない自分がそこにいました。強みを知らない……ということは使えない。またまたがくぜんとしました。「理解している」ことと「できること」は、まったく違うと気づかされました。当たり前の現実に直面し、あぜんとしました。
それからはこれまでの多読をあらため、ドラッカー教授の主要著書を繰り返し読むようになりました。とりわけセルフマネジメントを記した『経営者の条件』は最多です。「なぜそんなに読むのですか?」という問いには、「書かれていることが実践できていないから」と返答しています。
2002年から始まったささやかな実験は「集中すべき重要なこと」を、なんと大胆にも「ドラッカー」に決め、ドラッカーの読書会(現在380回超)、ブログドラッカリアン参上(現在1700日超連続投稿)、メルマガ(現在278号)など継続性を重視して一歩ずつ歩み始めました。
こうして『経営者の条件』を26回ほど読んでいるころ(2007年)、ドラッカー学会の代表者であり、ドラッカーの翻訳の大半を手がけられている上田惇生先生から別件で出版の手伝いについて打診の電話が入りました。そのことが契機となって今年、『実践するドラッカー』を世に出すことになりました。集中が一つの成果をあげた瞬間でした。わたしにとって『実践するドラッカー』は「成果をあげる能力」の有効性を証明するツールでもあります。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授