「理解」の次に実際にその能力を「使っていること」が求められます。今では、あまり多くの経営書などをジックリ読まなくなりました。「知っていること」よりも「できること」の重要性を実感したからです。本を読んで分かったつもりを戒めています。
ドラッカー教授の次の教えは、習慣化することです。九九を覚えるようにトレーニングせよとの教えです。考えてみれば、9×9=81を理解したタイミングと暗記したタイミングと実践で使えるようになったタイミングは別だったはずです。そのことを忘れ、理解してそれで終わりにしていたことが山ほど見えてきました。実践するとは、使いこなし、習慣化することなのです。
ドラッカー教授は成果が組織を支え、個人の成長を促し、その積み重ねが文明を進歩させるといいました。『実践するドラッカー』(思考編)と(行動編)は、「成果をあげる能力」を万人のものとすべく「実践」をキーワードに世に送り出しました。永く愛され続けるシリーズであることを願っております。
1961年函館生まれ。ドラッカー学会監事。小樽商科大学大学院商学研究科修士課程修了。佐藤等公認会計士事務所所長。株式会社ヒューマン・キャピタル・マネジメント取締役副社長。小樽商科大学大学院ビジネススクール非常勤講師。ナレッジプラザのアドバイザーで「公認開業士」の異名を持つ佐藤等公認会計士事務所所長。会計士として20年経営をする傍ら、ピータードラッカーを研究し、「実践するドラッカー」の編著を手がけた。ドラッカー研究の第一人者。ドラッカー学会監事も務める。自らドラッカーのマネジメント手法を実践できるノウハウとして体系化し、判りやすく指導し多数の経営者を開眼させている。創業期のベンチャーから、公開企業に至るまで様々なステージの企業と、財務の視点に関わらず広い視点から「共に考え行動」している。
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明治学院大学 経済学部准教授