ストレスが感じられなくなる姿勢があるという。自身のストレスをコントロールしてポジティブに暮らせる訓練とは。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。
これからは感情の時代がやってきます。自分らしさを発揮する、パフォーマンスを上げる、感動を分かち合う、リーダーシップを発揮する、あるいは顧客にモテる、人々が求めている「癒し」や「喜び」といった感情に応じる商品を作る……ビジネスをはじめ日常のあらゆる場面であなたと人を動かすのに これからの時代において何よりも必要なもの、それは感情を動かすスキルです。
ところで自分の感情をコントロールするだけではなく、周りの人たちが思う通りに役に立つ感情を引き出す、そんなことが可能でしょうか? ストレスゼロ・テクニック、そしてそれをマネージメントに応用したエモーショナル・サイエンスプログラムは、人間科学に基づいてあなたのさまざまな感情のメカニズムを分析します。
わたしたちの可能性を押さえつけるストレスも、飛躍的に成長させるモチベーションも、感情が生まれる人間構造のメカニズムという観点から見れば構造は同じなのです。そして無意識とはいえ自分が作り出したそのメカニズムの特徴を1度きちんと見つけ出すことができれば、今度はあなたに有利な感情を導き出すために、それらをプログラムし直すことは簡単なのです。
わたしたちが感情をつくりだすために使っている3大要素は「身体の使い方」「ビジュアル(映像)の描き方」そして「内面会話の仕方」です。たとえば、ストレスを感じるにはストレスを感じるような身体の動かし方をしなくてはなりません。その一方でストレスとはリンクをしていない、つまりストレスを感じたくても感じられない身体の使い方というものも存在します。
1つ実験をしてみましょう。後ろ足のひざの後ろをしっかり伸ばして歩いてみてください。それを10分続けながら、ネガティブなことを考え続けることができますか?
ひざの後ろを伸ばすと、自然と背筋が伸びます。背筋が伸びると肩が少し後ろに引かれる感じになり、自然とあごと顔の向きが上がります。顔の向きが上がると当然のことながら 目線が上がりますが、目線を上げると、人間の脳の構造上、内面会話が確実に減るのです。
これは「ストレスゼロ姿勢」のひとつです。実際、この姿勢は、多くの人にとってストレスを感じることが難しくなります。
この姿勢のヒントをわたしはミラノのファッション業界のトップから教わりました。彼いわく、「町を歩いている多くの人の中で日本人はすぐ分かる。なぜなら日本人は歩くときに ひざの後ろが伸びていないんだ」そうです。
ある統計によると日本のビジネスパーソンのほぼ100%が何らかのストレスを抱えているのに対して、イタリア人は30%といいます。日常の小さな習慣もその一因なのかもしれません。(ちなみにひざ伸ばし歩きはファッションモデルには不可欠です。この歩き方だけで格好よさや美しさが3割はアップします。さらに自信があるように見えることも保証付きです!)
ストレスゼロ・テクニックでは「身体の使い方」と同じように「映像の描き方」(ビジュアル)、「内面会話の言葉や音の使い方」のメカニズムも利用します。一人ひとりが作ったメカニズムなので個人差はありますが、一度きちんと自分のメカニズムを分析しておくと 一生使えるテクニックです。
もう1つの例として、ポジティブ思考をみてみましょう。
ポジティブ思考はストレスをモチベーションに変えるためだけでなく、健全な日常生活やビジネスにおいて大切な要素のひとつです。いつでもポジティブ思考でいられるように訓練することは素晴らしいことですが、そうはいってもわたしたちも生身の人間です。分かっていてもどうしても元気が出ないことがあります。
あるいは何度心を込めて話しても相手にそれが伝わらないときがあります。そんなときにこそ、感情と脳と身体のリンクを利用していやでもポジティブに考えてしまうメカニズムを、自分や相手のために使うことは可能なだけではなく、とても楽で便利です。
世界25カ国6000人の方が身につけたこのテクニックをあなたにもぜひ日常のマネジメントのベースとして使い、そしてあなたを介して日本中が元気になることを祈っています。
グローバル・エクセレンス 代表/ミラノ在住 NLPグローバルトレーナー
主に日本、イタリアで、日本語、英語、イタリア語の3ヶ国語を使い分けてトレーニング、コーチング、セミナーを実施。カルチャーの枠を超えたエクセレンシーを追求する。25ヵ国籍約6000人のトレーニング実績を持つ。NLP ユニバーシティー「ディスタンス・ラーニング」認定トレーナーとしては唯一の日本人。イタリア政府の公的レジスター(EU諸国承認)に”人間関係専門カウンセラー”としても登録されている。2006年、電車の「衝突、横転」事故に遭遇。「わずか1秒の差で、九死に一生を得た」経験から、「人が自らの可能性と美しさに目覚め、人生を輝きながら生きるサポート」をしたいと強く感じるようになる。ヨーロッパでの18年にわたる国際ビジネス・実務経験、イタリアビジネスコンサルタント、ラジオ番組、ヨガのトレーナー、35カ国訪問、ミラノロータリークラブ所属など、その豊かな経験に裏付けられたトレーニング、セミナーは各国で注目されている。「現場での経験」に裏付けられたセミナーは「今すぐ使えて結果が出ること」がモットー。「ストレス・ゼロ」セミナーが各界で注目を集め好評を得ている。著書に『ストレスは捨てられる』(中経出版)。新聞、各種雑誌、WEBサイトに執筆多数。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授