かつて、企業の主な強みの1つは、専門的な技術を提供する能力でした。しかし、ビジネスがより協働的になると、それはもはや当てはまりません。インターネットを使えば組織を通さなくてもたくさんのユーザーの力を利用し、専門技術を確保することができるからです。例えば、今や市場調査は、数多くのユーザーからの意見を集めたオンライン「市場予測」を活用することができます。実際、このようなツールを使って得た結果の方が専門家が個人で集めたものより正確です。
かつて、組織は取引費用を削減することを目標にしていました。しかし、取引費用は大幅に減りました。オンライン上で、かつての10分の1のコストで製品やサービスを確保できるためです。また、少ないコストあるいは無料で組織外部の無数のソースから知識を引っ張ってくることができる「分散型共同創造物」も活用できます。ウィキペディアが1 つの例です。
特定の専門技術のために組織に頼る必要がなくなった今、組織の存在意義に疑問が持たれ始めています。それと同時に、組織的リーダーシップにも疑問の声が上がっているのです。
インターネットの普及と発展によって、さまざまな知識やツールをオフィスにいながらにして、誰でも容易に入手できるようになりました。サービスコストも今後限りなくゼロに近づいていくでしょう。よって、専門技術集団というものがオフィスには不要になります。その集団のリーダーも不要なわけです。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
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明治学院大学 経済学部准教授