「マネを評価する」と言うと、「社員が自分で考えなくなるのでは? 」と心配する人がいます。しかし、それも問題ではありません。
まず、社内で良いやり方を見つければ、みんながすぐにマネをします。すると、それだけ底上げになり、会社全体がレベルアップします。そして、社内にマネすることがなくなると、今度は社外に目を向けるようになります。出所さえはっきりしていればマネはマネとして評価する。社内だろうと社外だろうと関係ありません。
社員は積極的に社外に目を向け、「これはいける!」と思ったことをどんどん取り入れていきます。自分で考えないどころか、自主的に社外からどんどん新しいものを取り入れるようになります。オリジナルにこだわって自分の殻に閉じこもっているより、よっぽど創造的な職場になります。まさに、マネすることは最高の創造です。
マネの効用は他にもあります。マネを繰り返していると、「何をマネするべきか」という見る目、判断力が育ってきます。それだけ感性が鋭くなってくる。
いつでも、どこでも「良いやり方があれば、マネをする」と狙っているので、普段から「あの人は、どうして成績がいいのか? 」「あの会社がうまくいっている秘訣はどこか? 」などを見極めようとします。
そんな訓練を日々行っていれば、感性が磨かれるのは当然です。そもそも、素質というのは持って生まれたものですが、感性は訓練によって培われるものです。
そして、その訓練に最適なのが「マネをすること」です。自分の頭で考え、オリジナルにこだわることではありません。たいていの人はマネしたことを隠そうとするが、そんな必要はまったくありません。むしろわたしは「これはあそこのパクリだ」と大手を振って自慢しています。
何度も言いますが、「マネは最高の創造」ですから、隠すなんてとんでもない。わたしのように自慢するのが当然ではないでしょうか。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授